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顧問の初仕事?

新しい提供の仕方、新しいおやつのスタイル、飲茶の提案をしたまゆみに新たな王族専門の料理人顧問という称号が与えられた。

まゆみにはあまり気負わず気楽に楽しんでもらいたい皆はあくまでも形式上と言っていたのだが、実はとんでもない快挙でありとんでもない役職であった。

城に務める者の中でも選ばれた者しか王族専門という役職にはなれないというのにさらにその中でも顧問という立場はその者の意見次第で城の

料理の事ならなんでも自由に出来きる、他の者は口を出せないという様な立場、いわば王族の皆と同じような発言力のある役職なのだ。

そんな偉い立場にまゆみがなると言う訳がないとわかっているので形式上と言って納得させたのだ。

王族の皆がまゆみの必要性をわかっていると思っていたゼフはあくまでも個人的にではなく国としてまゆみを守れるようにとメアリー達にお願いしたのだ。

うどん職人としての能力、薬膳の知恵と効果、料理種の知識、どれか一つだけでも他の国の料理人に知られれば間違いなくまゆみを欲しがるだろう、アオイの婚約者という立場だけではまゆみは守れない。

それにゼフ自身もまゆみの知識をまだまだ学びたいのだ、なのでまゆみの事が回りに知られる前にと早目に行動した。

回りが自分の事をどう評価してるかなど一切わかってないまゆみは皆と楽しそうにおやつを食べている。

只只皆に打ち解けようと、皆が喜んでくれるならと うどんを作り、料理のアレンジやおやつ作りまでしてしまう。

元から作る事が好きだとしても 知らない世界に突然召喚されたのだ、普通は取り乱したり考えこんだり泣いたり怒ったりと料理をするなどそんな余裕はないはずだ。

状況を冷静に受け止め、今はどうするべきかを判断し、その上で皆と仲良くなりたい、皆の喜ぶ顔が見たいと行動するまゆみの強さに関心し、彼女の人柄に引かれる回りの者達、

もはや彼女は誰から見ても皆に受け入れられ皆に愛され始めている。

そんなまゆみにさっそくと、夕食の相談をするゼフ、

『さっそくだが嬢ちゃん、今日の夕食は魚にしようと思うんだ。なるべく和食で揃えたい。何かいいものはあるか?』

と和食で魚料理、普段は焼き魚か煮付け、それぞれに合わせて お浸しだとか味噌汁だとか煮物だとかを出しているからそれ以外の案をくれと頼まれ

『そうですね、同じ焼き魚でもムニエルとかはするんですか?ムニエルでも餡掛けにするとかきのこソースをかけるとかで雰囲気はかわりますし、まったく違う食べ方なら しゃぶしゃぶとか、海鮮チゲとか鍋料理にしてみるとか …おやつが中華だったから夜はさっぱり系でぶりしゃぶとかどうですか?ぶりしゃぶならお酒のつまみにもなるし、ご飯のおかずにもなります。ぶりの脂がのってればあっさりしすぎず食べ応えもあるので他の物をださなくても鍋さえあれば事足りるだろうし、最後にラーメンかうどん、又はご飯を入れて雑炊、ふふっ、うん。十分満足してもらえると思います。』

と最後の方は自分で想像して楽しんでいただろうまゆみに

『ムニエルはするが餡掛けやソースは知らん、ぶりしゃぶとはぶりを使ってしゃぶしゃぶするのか?肉に魚の臭みがつかないか?』

ムニエルはシンプルにそのまま、しゃぶしゃぶは牛しゃぶしか知らないというゼフに改めて説明する

『まず餡掛けの餡の具はイロイロですが、一般的には玉葱、人参、ピーマンなどを細切りにして和風、洋風、中華風の味つけをして餡を一緒に食べてもらえば普通のムニエルも一味変わった料理になります。今日の場合は和食なので和風に洋食なら洋風という感じで。和風の場合は餡だけでは和食感がでないので山葵や大根おろしを添えて餡と一緒に絡めながら食べてもらえば和食らしくなると思います。きのこソースは餡をきかせず、バターで炒めたきのこににんにくで香りを効かせます。和食なら醤油、酒などで味つけしてきのこをソースのかわりにして食べてもらいます。ムニエルの場合だと、あと 筑前煮などの煮物、いんげん豆の胡麻和えなどの和え物、味噌汁と漬物を着ければ十分だと思います。しゃぶしゃぶはあまり種類は知りませんが、牛肉を使った牛しゃぶに豚しゃぶ、鯛しゃぶにぶりしゃぶ、あと野菜のしゃぶしゃぶ位です。ぶりしゃぶは刺し身より少し薄目にした切り身を使って牛肉の変わりにぶりでしゃぶしゃぶにする物です。』

まゆみとゼフのやり取りに耳をすましていたメアリーがゼフより先に答える。

『ムニエルのソースも気になるけど、まゆみさんの言う通りおやつが中華だったから夜はサッパリな鍋の方が良いわね、ぶりしゃぶも食べてみたいわ、ぶりしゃぶにしましょう!』

とメアリーの食べてみたいという理由で夕食はぶりしゃぶに決定した。

一通りぶりしゃぶに必要な準備を確認してあとは自分達に任せておけと調理場に行かなくてよくなったまゆみはアオイ邸に戻って昼寝をする事にした。

アオイ邸の男性達が着いてこようとしたのだがメアリー達に呼び止められて残る事になったのでミツジが送ってくれる事になった。

『では、まゆみちゃん、又夕食の時間に!』

とまゆみを送り届けたミツジは自分も昼寝をするのだと笑顔で帰っていった。

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