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新しいおやつと役職

用意を終えたゼフが皆におやつの説明をする。

『今日のおやつはまゆみ嬢の提案で中国の飲茶になりました。飲茶とは中国茶に合わせ点心とよばれる軽食を頂く、中国の文化の一つだそうです。点心と呼ばれる軽食の蒸籠蒸しもまゆみ嬢の助言を元に我々が作りました。人数分用意された赤いカシスソースのかかった物はまゆみ嬢がお店で提供していた まゆみ嬢特製の杏仁豆腐です。蒸籠蒸しをテーブルに広げ小皿にとりお召し上がりください。まだ熱いので食べる時にはお気をつけを』

説明を終えゼフが頭を下げると それを合図におやつの時間が始まる。

『まゆみさん、どれがおすすめ?食べる順番などあるのかしら?』

ゼフが頭をあげるのと同時にメアリーからまゆみに質問がとぶ。

『順番とか特別な決まりはなかったと思います。ただ蒸籠蒸しは温かい内に食べた方が美味しいので蒸籠蒸しの方から食べるのをおすすめします。特にこの小籠包はまだ熱いので食べる時は気をつけないといけませんが、冷める前に食べてほしいです』

まゆみの返答に皆は頷き小籠包に手を伸ばす。

まゆみもまずは小籠包に手を伸ばし蓮華にのせ火傷しないよう慎重に食べ次にお茶を飲む。

烏龍茶にプーアル茶を少し混ぜてもらう様頼んでいたので味を確かめる。

まゆみが満足そうにお茶を飲んでいるので何か理由があるのかと皆まゆみの真似をしてお茶を飲んだ。

『あらっ?普段飲むお茶と違うのね?これは烏龍茶?』

とまゆみに聞く

『はい。普段おやつの時は紅茶だと伺いました、紅茶も中国茶になりますが、今日のおやつは中華料理なので脂肪を燃焼させる働きと脂肪の消化を助ける働きのある烏龍茶とプーアル茶を混ぜてもらいました。あと、烏龍茶の方が口なおしになるかと思って』

烏龍茶に替えた理由を説明するまゆみに女性人が目をギラっと輝かせ

『脂肪の燃焼?まゆみさん、もう少し詳しくお願い』

『まゆみさんはお茶の効能の事まで知ってるの?』

とさらに説明をもとめる。

『詳しくと言われてもそのままなんですけど、中華料理は油やお肉、脂肪の多い印象があるので烏龍茶の脂肪燃焼にプーアル茶の脂肪吸収をおさえる効能を足して飲んだらいいかな?と、ほとんどのお茶は元は中国で生またとされていますけど脂肪燃焼の効能は烏龍茶だけだったかな?と思って、すみません。駄目でしたか?』

女性人のあまりの目のギラつきに選択を間違ったのだと思って謝るまゆみ、申し訳なさそうにするまゆみの姿を見た女性人は

『違うの!違うのよ、まゆみさん!』

『逆、逆なのです!』

『そう、ありがたいのよ?』

と慌ててまゆみを慰める。

日頃から食事に気をつけたいと思っていた彼女達はまゆみにお茶の効能を聞きその効能に飛び付いただけなのだ。

どの世界でも女性は美や健康に関心があるらしい、皆のスタイルを見てると必要ない様な気もするがそれは別なのだろう、皆が怒っていた訳ではない事がわかったまゆみは安心した。

安心した上で説明をつけ足した。

『あの、決して今日のおやつの点心が油っぽいとかそういう事ではないんです。私の杏仁豆腐にも生クリームが入っていて全体的に脂肪分が多いかな?と思って、でも杏仁豆腐に使っている杏仁は咳をしずめたり美容にも良い物だし、点心に使っているキクラゲ類も血をおぎなったり美容に良かったりします。なのであくまで私の思いつきで組み合わせただけなんです』

と決して料理人達が作った料理が悪い訳ではないと訴えるまゆみに

『大丈夫だ嬢ちゃん、皆さん俺達の料理がうんぬんじゃなく料理に合わせて飲み物を替えた嬢ちゃんの体への配慮に興味を持っただけだから』

と頭の上に手をおきまゆみに笑顔を向けるゼフ、そしてその笑顔を皆に移し彼は言葉を続けた。

『今日のおやつは本当に俺達料理人にとって新しい試みでした。昼食も嬢ちゃんの知恵をかり工夫した物を皆 喜んで食べてくれました。王族の料理長として彼女の存在は大変助かります、メアリー様。皆様。彼女の料理の知恵を皆に広めたいと俺は思っています。俺達料理人の更なる向上の為、この城、この世界の料理の発展の為 是非まゆみ嬢を調理場の専属顧問として登録して下さい。彼女には好きな時にで構わないので調理場への助力を申し出ました、彼女は皆様の許可があれば何時でも助力すると言ってくれました。彼女への許可を是非お願いします。』

と皆さんに頭を下げるゼフに続き

『私も他の料理人も料理長と同じ意見です。どうかまゆみ様の料理長の補佐役としての活動をお許し下さい』

とミツジも皆に頭を下げる。

二人が頭を下げてまで皆にお願いする姿にまゆみは驚き感動する

『顧問とか補佐役とか大役は勤まりませんが料理人の方達に必要とせれているなら私も皆さんのお手伝いがしたいです、私からもお願いします。調理場への出入りをお許し下さい。』

とゼフとミツジに続き頭を下げる。

3人に頭を下げられた皆はとても優しい笑顔で3人を見つめ、皆頷き合う。

『3人共頭をあげて?3人の願いは私達にとってもこの城、この世界にとっても願ってもない事です。

よって、ここにまゆみさんを我が城専属の料理人顧問として認め登録する事にします。まゆみさんも良いですね?勿論まゆみさんはそのまま好きな時にゼフ達の相談にのってくれれば良いだけよ?あくまで形式上の許可だから。これからもまゆみさんの知恵で作られる料理が食べられるなんて、とても楽しみだわ!これからもよろしくね?』

とメアリーが3人に許可を出すと皆からも喜びの声が上がる。

3人は王族方にお礼を言い、これから宜しくと3人で微笑み合う。

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