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男達の反省

親睦会の翌日 まゆみのふとした言葉を勘違いしてまゆみを責める様な発言をし彼女を怒らせてしまったアオイ邸の男性人。

彼らは今、猛烈に反省していた。

召喚されたばかりの彼女は誰から見ても一生懸命回りに馴染もうと皆に打ち解け様としていた。

そんな彼女の人柄に惹かれたというのに、その人柄を否定するような事を言ってしまったのだ。

彼女は傷つき 家族という言葉も 同居者と訂正してしまった。

そんな彼らに料理人であるミツジが感情的になる、彼は幼い頃から王族の者達と家族ぐるみで親しくしているが身分や立場をわきまえているので勝手に発言したり王族に意見したりなどしない男なのだが そんな彼が頭を下げ詫びた上でだが 自ら発言した。

『ただの異性としてしか彼女を見ないのなら貴方達に彼女は渡さない!今後彼女を同じ様に傷つけるなら別の屋敷で生活出来る様全力をつくす』

ミツジが本気で行動すれば可能だろう、彼はゼフの息子という事は関係なく王族専門の料理人という立場なのでそれなりに権力も財力もある、

メアリーだけでなく城の人間からの信頼もある彼が まゆみがアオイ邸で生活するのは問題があると言えば皆検討しだすだろう。

ミツジの発言で自分達の発言がいかにまゆみを傷つけたかを思い知らされる。

自分達と家族の様に仲良くなりたいと言う彼女に対し、自分達は彼女をただの女性として見ていた。

嫌、自分達の嫌いな女達と同じ扱いをしたのだ。

そんな彼女は自分達とは一緒に朝食をとらず自室に戻ってしまった

朝食を部屋に運んで屋敷を出ていくミツジが

『彼女には昼食の前に自分が迎えに来るまで部屋でゆっくりしてもらうようにしました。皆様もそのおつもりでお願いします』

と彼女に声をかけるなと釘をさされてしまった。

彼女に詫びたい、彼女と話したいと思っていた彼らは ミツジが釘を指すほど彼女が傷ついているのだと思うとミツジの言う通りにするしかなかった。

居間で大人しくしていると まゆみの部屋に食器をかたずけに行ったメイドが慌てて台所に戻っていく様子が見えた。

暫くして慌てた様子のミツジが屋敷にあらわれてメイドと話しをしている。

昼前にまゆみを迎えに来るまでは此方に来ない予定のミツジが居る事に不安を覚えたアオイが訪ねると

『彼女が部屋で泣いていた』

と聞かされた。

今すぐ謝りに行くというアオイ達に自分が様子を見に行くから今はそっとしておけと言われて引き下がる。

昨日までの自分達のまゆみに対する考えがあまりに自分勝手だったと痛感した。

そうして彼らがまゆみに謝罪できないまま時間だけが過ぎていった。

おやつを食べ終わったであろう ミツジが予定の時間より早いがまゆみを連れて先に本城に行くと言い出しまゆみと2人で居間の前を通る

居間に皆が揃っている事を知ったまゆみは此方が謝罪しようと立ちあがると

『皆さん。すみませんでした!』

と頭をさげた。

困惑する皆を見て続けるまゆみ

『皆と早く仲良くなろうと急いだ私の軽率な言動で皆さんに誤解と不快な思いをさせてしまいました。これからは急がずゆっくりと皆さんと親交を深めて行きたいと思います。勝手なお願いですが改めてこれから宜しくお願いします』

深々と頭を下げ直すまゆみにミツジも皆も驚いた。

涙を流す位深く傷けた相手に対し怒るのではなく謝罪して来たのだ、しかも自分が悪いとまで言う。

そんな彼女に対し最初に謝罪をしたのは刹だった。

『まゆみ、頭を上げてくれ。君は悪くないんだ。私達が君の人柄に甘えて調子に乗りすぎたなのが悪いんだ。僕も冗談が過ぎた、反省しているよ。許してくれるかい?』

刹の謝罪をかわきりに皆が次々謝りだす。

『まゆみが他の奴に親切にしていると思うと腹が立ったんだ。それだけまゆみは俺達には大切な存在になってしまった。まゆみがそこらの女と違う事位わかっているのに。すまなかった』

などとまゆみはすでに大切にしたい存在だ、これからも変わらず仲良くしていきたいと皆から謝罪された まゆみは皆を改めて見回し笑顔でお礼を言う。

『皆さんありがとうございます。至らない所ばかりですけど、これからも宜しくお願いします』

そう嬉しそうに微笑む彼女はとても美しく服装が男の作業着姿なのにとても可愛く見えた。

そうして無事まゆみに謝罪をして和解した彼らはミツジと本城に行くまゆみを笑顔で見送った。

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