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おやつ後

本城でおやつを食べた後、ゼフ親子の申し出で本城にて週に一度 昼食にうどん料理を作る事になったまゆみ。

元々 アオイ邸の皆に昼食を用意する事と その昼食メニューにうどんを組み込む事を皆で話し合って決めていたので本城で作らせてもらう事は問題ないのだ。

ただアオイ邸の皆が昼食は本城で食べるという事をすっかり忘れていたので改めてまゆみに作ってもらう時間帯を決め直さなければいけない。

今日の夕食はアオイ邸での住人の親睦会がある。

昼食作りから始まり うどん作りの指導、おやつ作りまで ずっと皆の為に作り続けたまゆみには夕食までゆっくりして欲しいと思っていたアオイ邸の男共はメアリーとゼフ親子に囲まれ明日の話をするまゆみを見つめる。

『では、朝食ではなくてお昼にしたら?皆参加するし、準備の時間も十分取れるでしょ?』

『でも、今日もうどんを食べたのに明日のお昼も又うどんで大丈夫ですか?』

『あらっ、元々お昼は同じような食事ばかりで飽きていたと言ったでしょ?うどんが2日続いたって問題ないわよ?それに朝食の時間だとその前に麺を打つ練習の時間が取れないのでしょ?』

『我々も昼の時間帯の方が助かります。朝は何かと厨房の方でも忙しいので。週一のうどんの日の初日という事でどうでしょう?』

などと刹が提案した うどんパーティーの打ち合わせをしているまゆみ。

朝食の時間帯にする予定だったのだが料理人2人に自分たちの仕込んだ生地の麺打ちをさせたいので朝食の時間帯だと料理人2人に負担がかかるのでは?と心配してメアリー達に時間帯の変更をお願いしていた。

尚、アオイ邸の面々は 先程の銀と たかふみの麺打ちの練習を見て自分達には無理だと思い麺作りの習得は断念した。

只 刹達はあやかし族の国に帰った後の事を考えて覚えておきたいと銀が引き続き習得を目指す事になった。

明日の打ち合わせを済ませたであろう まゆみ達に刹が声をかける。『明日の段取りは決まったかい?まゆみ、そろそろアオイ邸に帰ろうと思うのだけど 君も一緒に帰らないかい?』

と聞くと

『あっ、そうですね。皆で一緒に帰りたいです』

と無邪気な子供の様に皆で帰りたいと笑顔で皆を見回す。

その嬉しそうな笑顔を見ると皆も嬉しそうに微笑み

『じゃぁ、帰ろう。』

『ほら、行くぞ。』

『では、帰りましょう。』

などと手を伸ばす。

皆が子供の手を引く様に手を まゆみの前に出す姿を見てゼフは小さな声で隣のミツジに

『お前、これから大変だな。』

と呟いていた。

そんなゼフ親子とアオイ邸の男共を見てメアリーは楽しそうに笑って

『まゆみさんは本当に皆の胃袋を掴んでしまったわね?ふふ、私もこれから楽しみが増えたわ。明日も宜しくね?』

不思議そうにゼフとメアリーを見るまゆみに嬉しそうに微笑むメアリー、そしてメアリーはまゆみに頭の中で質問する。

(所でまゆみさん、貴女見ていると皆の心を読んでいない様だけど、力の調節が出来ているの?)

(え?調節?聴きたいと思ったり話しかけ合ったりした時に発動するんじゃないんですか?)

とメアリーも驚く返事が帰ってきた。確かにメアリーは若い頃この能力で苦労をして、人と関わるのが嫌になった。だが此方に召喚されると能力の調節が出来る様になり更に皆と共有させれる様にまでなったのだ。その話しをまゆみにしたのだが彼女はそれを聞いただけでもう使いこなしている、アオイやカイ達2人の孫は今だに使いこなせず苦労しているというのにだ。

だが、まゆみは召喚されてから能力が使える様になったのでメアリーの話しを聞いてこの能力はこういう物だと思いそう使いこなしているのだろう、そんなまゆみにメアリーは

(貴女はやはり凄いわね)

と微笑み納得したようだ。

その納得の理由も質問された理由もわからないまゆみだがメアリーの

(気にしないで)

の言葉で素直に気にしない事にした。

そうして自分の前に出された5人の手を両手で一つにまとめて掴んで

『さぁ、帰りましょう。』

と後ろに何歩か後退し掴んだ手を離し振り反り一人で歩きだす。

出された手 全てに対応する彼女の対応に少し驚いたが皆納得した様に微笑みまゆみと一緒に(皆で)帰る

アオイ邸に戻ると時刻は17時を回っていた。

皆でお茶を飲んで寛いでいると

『親睦会は19時から始めようと思っている。それまでまゆみは入浴でもしてゆっくり休んでいておくれ?』

と刹から声をかけられるまゆみ。

『私も手伝いますよ?皆の親睦会なんですから皆で準備する事から親睦会でしょ?』

と自分も手伝うと言うまゆみ。

そんな彼女に (まだ動くのか)と飽きれた顔をするアオイ達。

『まゆみは今日は皆の為にたくさん動いてくれたから、親睦会の用意は僕達にさせてもらいたい。料理は頼んであるし、並べたりするだけだから僕達だけでも出来る事なんだ、駄目かな?』

刹がお願いする様にまゆみを見ると

まゆみは困った様な寂しそうな顔をして微笑んだ。

『解りました、皆に甘えさせて頂きます。』

と素直に頷いた。

『少し昼寝してゆっくりお風呂にでも入っておいで』

と刹から促されまゆみは自室に戻っていった。

そうしてアオイ邸の男共は親睦会の準備の打ち合わせと何やら自分達での決め事の話しを始めた。

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