食事の決まり事
朝から皆と賑やかにこれから宜しくと挨拶をして朝食を食べる為移動するとダイニングキッチンの様な場所に案内された。立派なキッチンに立派な冷蔵庫、これ又作業がしやすそうなで広いキッチンだ。その広いキッチンには隣につながる部屋がありダイニングテーブルが置かれていた広さ的には10畳か12畳位だろうかテーブルも10人分椅子がありかなり立派なテーブルだ。
テーブルにはすでに料理が並んでいた。ロールパン、クロワッサン、バケット、食パンが篭にのさられており、一人前ずつお皿に目玉焼きとソーセージ、ハム、チーズが用意されていた。あとはミニサラダにカップスープ。テーブルの中央側にはおかわり用のサラダとスープとソーセージなどが置かれていた。
基本的に朝と夜はそれぞれのお屋敷での食事で昼食だけは本城で食べるそうだが昨日の様にちょくちょく皆で夕食やら飲み会やらはするらしい。
『基本的に此処での食事も用意されますが他の物が食べたい場合は自分達で作ります。此処にある物は好きに使って大丈夫です。足りない物は本城の厨房に言えばある程度の物なら揃ってますので何時でも言って下さい』
と たかふみ君が説明してくれる。
皆で席に着き朝食を食べていると刹様が楽しそうな顔で口を開く。
『いやー、これから毎日まゆみの手料理が食べられるんだね、楽しみで仕方ないよ。今日のお昼は皆にうどんを振る舞うんだろ?昨日食べた あんかけうどんは美味しかったよ、今日も食べれるなんて嬉しいよ!』
とニコニコ笑顔。それに対してまゆみは ん? という顔をして刹に言う。
『刹様、今日のお昼にはあんかけうどんは出しませんよ?気に入ってくれたなら又今度出しますけど今日は違う物にしようと思います』
すると刹は驚いた顔をしてすぐに又ニコニコの笑顔で
『そうか、あんかけは又今度か、それは楽しみが増えたな。では、今日は普通のうどんを食べるんだね?楽しみだなぁ』
と本当に嬉しそうな顔でニコニコしている。しかし、その隣では紅が
『普通のうどん。……足りねぇ。』
とかぶつぶつ言っていた。そんな二人の言葉にまゆみは昨日のお昼の皆との会話を思いだし、二人の頭の中の(普通のうどん)を思い描き
『えっと、多分二人が考えているのは ただの(かけうどん)ですよね?今日作るのは(かけうどん)じゃありませんよ?まだ何にするか決めてないですけど違ううどんにします。あっ、(かけうどん)が良いのなら別に用意しておきましょうか?』
と言われた二人は はっ? というような顔をしている。
そんな二人に昨日皆に説明した現在日本の(うどん)の種類の説明をして どうして今日うどんを振る舞う事になったのか、その経緯を話した。
『ほほう、うどんに種類があるとはなかなか興味深い。それは食べてみたいと思わずにはいられまい。流石メアリー。善くぞ頼んでくれたと言うところだな。まゆみ。僕はイロイロなうどんを食べてみたい今日だけでなく又作ってくれるかい?』
と刹様が言えば 紅も
『俺も食いたい』
とまゆみをみつめる。すると他の三人も
『俺だって食いたい!』
『私も』
『私も』
と皆でまゆみをみつめる。皆にみつめられたまゆみは笑いながら
『ふふふ、なんか食べ盛りの男兄弟って感じですね?あっ、じゃぁ、これから毎日1食は刹様に私の作ったご飯を食べて貰うでしょ?その時のメニューに時々うどんを入れるのでその時はこのメンバーで食べましょう?それなら皆うどんを食べれるでしょ?』
と提案する。すると今度は
『うどんの時だけなのか?』
『刹様だけに手料理を食わすのか?』
『手料理!』
『私もまゆみさんの手料理が食べたい!』
と刹以外の4人から苦情が出た。うどんを食べたいと言ったから提案してみたのだが、まさかの手料理も?
『手料理って、皆 怪我してる訳じゃないよね?なのに私の作ったご飯でいいの?まぁ別に何人前作ろうがかまわないけど……うん、そっか、皆 一緒に住んでるんだから一人だけ別とかおかしいよね?じゃぁ、皆の分も作るから皆も食べてくれる?刹様もそれで良いですか?』
と皆に聞くと刹様は苦笑い気味だが『勿論。僕は まゆみの料理が食べられるなら皆でだろうが 問題ないよ』
という事で1日一回の刹様 治療の為の食事は皆で食べる事になりました。




