遠慮なしの同居スタート
『おはようございますっ』
『おはよう。さっきは何を騒いでたんだい?』
『べ、別に騒いでなんてない!こい..まゆみが軽率なので注意していただけだ。、、あんな姿を誰にでも見せるなんて、』
『誰にでも、?誰にでもじゃないよ?たかふみ君だったからじゃん。』
『なっ、たかふみだったからとはたかふみを誘惑するつもりだったのか?お、まゆみはたかふみがいいのか?』
と少し焦った声をだすアオイ。その隣で少し顔を赤くするたかふみ。その二人を楽しそうな顔でニコニコ笑顔で見ている刹様。刹様の後ろには呆れた顔の紅さんと微笑ましそうな顔の銀さん。朝から賑やかな風景、
何故朝から賑やかなのかと云うと このお屋敷に皆で住む事になったから。元々住んでいたアオイとたかふみに召喚されたまゆみ、そして自らの傷を癒す為にあやかし族から来た刹様とその側近二人、いきなり六人での同居生活が始まったのだそりゃ、初日からイロイロと問題が出てくるのは仕方ない。
そうして始まった同居生活1日目。
『はっ?誘惑?何で?私が?』
アオイとたかふみを見ながら不服そうなまゆみだが、アオイの言いたい事を理解したのか少し呆れた声を出す。
『あのね、確かに若い男の子を寝起き直後にベッドの上から招き入れたら誘惑しているって思われても仕方かも知れないけど、ここは家?でしょ?家で起こしに来る人って家族とかしか居ないでしょ?、、ああ王族とか貴族とかは違うのか、、、ごめん、兎に角さっきも言ったけど私の中では起こしに来る人は家族しかいなかったから、一緒に住む事になったたかふみ君の事も無意識に家族みたいに認識したんだよ多分。』
『『かっ、家族、』』
とまだ顔の赤のたかふみと少し引きつった顔のアオイ。(やはり、、、)とかぶつぶつ言っているアオイを見ながら刹様が
『まゆみ、僕は?僕が起こしに行っても招き入れてくれた?』
『えっ?ええ。多分普通にどうぞって言ってたかもしれないですね、、、大丈夫です。明日からは支度が出来てない時は誰も招き入れません。すみません、ありがとうございます。アオイもたかふみ君もごめんね?私が軽率だったよ。明日からはアオイだろうがたかふみ君だろうがちゃんと起きてない時は招き入れません。』
と刹様との会話で何かを感じたのか まゆみが皆に頭を下げた。
流れについていけない アオイとたかふみに刹様が
『ふっふっ、男の子二人には刺激が強かったかも知れないが まゆみは普通のお嬢さんより常識をわきまえている。その常識が現状と結びつかないだけなのだよ。僕達あやかしは見た目ではなく本質でとらえるから問題ないが人間は複雑で大変だったね、特にまゆみは見た目との差がありすぎて本人ものみ込めてないあやかしには大した差でもないが君達には不便だろう。だか、まゆみの場合はすでに補正されだしているから時期に問題なくなるよ。本当にまゆみは興味深いねぇー。』
『??』
っと首を横にひねり疑問に思っているとアオイとたかふみから
『うっ、』
と声がした、その声を聞いて刹様が楽しそううにニコニコとして
『本当にまゆみは興味深い、僕が興味を持つのは女性では君が二人目だ。君は僕の親友と本質が似ているのに我が妻にも似ている、まるで二人と過ごしている時の様な充実感がある。僕もその二人の仲間に入ろうかな?』
と何やら悪い顔をしています。
それに対してたかふみ君が
『わ、私は、そんな、めっそうな』
とか顔を赤くしながらアオイと刹様を見て 更にまゆみを見て赤くなる。そんなたかふみを見てアオイが『そうなのか?たかふみ?』
と蒼い顔をしてたかふみとまゆみの顔を見る、それを見て刹様が面白そうにして
『何も正式に決まった訳でもないし、気持ちもまだの様だし僕やたかふみが立候補しても問題ないだろう?こういう事はお互いの気持ちの問題であって国など問題ない。そうだろう?アオイ?』
と悪い顔して笑う。そんな刹様の挑発笑みにアオイも
『も、勿論問題ない、たかふみも遠慮はするな、俺も遠慮はしない。二人が相手であろうが誰が相手であろうが遠慮はしない、正々堂々と皆に認めさせてやる。たかふみもそれでいいな?』
『アオイがそう言うのであれば遠慮はしません。正々堂々とお受けします。その言葉後悔してもしりませんからね。』
フッと笑みを浮かべ堂々とした態度でアオイと刹様を見て最後にまゆみを見る。するとアオイと刹様もまゆみを見て三人揃って
『そう言う事で。』
『???何が?』
と首を傾げたまま答えると又
『うっ、』
という呻き声をだしアオイとたかふみの二人が一歩後退した。そんな二人の横でニコニコの笑顔でいる刹様がまゆみに向かって説明する
『僕達三人がこれから先君に対して国とか立場とか関係なく正々堂々と家族の様に遠慮なく接していこうという話さっ、かまわないだろう?』
『ああ、そう言う事ですか、それは大変有難いです。家の中でまで気を使うのは一般人の私としてはかなりきついので一緒に住む皆と遠慮なく過ごせるのは助かります』
とうれしいそうな笑顔で答える。するとそれまで呆れた顔でだまっていた紅と銀が口を開く
『一緒に住むって事は俺もだよな?刹様、俺も遠慮しなくていいんですか?』
『そうですね、あの料理とこの人柄刹様の側近としては見守りますが、このお屋敷のルールでしたら私達も自我をだしても良いという事になりますね?どう致しますか刹様?』
『ああ、君達も興味があるのか、流石だな、別に僕はかまわないよ?このお屋敷だけのルールだからね?アオイ達もいいかい?』
『別に問題ない』
『私も問題ありません。驚きましたが逆に現状を知れて良かったです』
と皆で合意。紅と銀が含みのある笑顔でまゆみを見て
『そう言う事だこれから宜しくな』
『まゆみさんは大変でしょうが私達の事もお忘れなく』
とまゆみはうれしそうな顔で
『はいっ。紅さんと銀さんも宜しくお願いします、一緒に住むんですからお二人とも親しくなれれば嬉しいです。個人的にも仲良くなれれば仲良くして下さい』
と頭を下げると皆が驚きの顔をするので(?あっ、)
『すみません、個人的にというのは友達?みたいに仲良く馴れたなぁと思ってて、あの神獣?化した姿が綺麗だったんで家族的?に仲良くなって友達みたいになったら又見せてもらったり触らせて貰いたいなぁと思って、突然個人的にとか言って驚きましたよね?ご免なさい』
と謝った




