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魔法書少女と異世界  作者: にゃん太さん
7/7

寒くて温かい

暖かい木漏れ日が雛菊に降り注ぐ


いつの間にか眠っていたようだ。


少し獣臭のする毛皮がずり落ち、冷えた空気が体を射抜く


「さむっ……」


落ちた毛皮に潜り込んで、周囲を見回す


洞窟の中のようだ


ゴブリンの姿は見えない


胸がズキッと痛みを訴えた気がした。


雛菊は立ち上がると体をほぐしながら、人里を目指そうと考える


味方のいない今、ゴブリンに教えてもらったドラゴンや気性の荒いモンスターが気になる


それなりに戦えるが、武器を持っていないのは痛い


それにこの世界の人間がどんな存在かも気になる


洞窟の外に出ると、青々した緑が迎えてくれた


ザクザク落ち葉を踏みしめながら、水音がする方へ進んでいく


開けたところにたどり着くと、滝が流れるところに出た。


ゴクリと唾を飲み込んだ


昨日から何も口にしていなかった


口に含んだ水は冷たくて美味しい


雛菊は一心不乱に水を飲んでいく


「ぷはっ……」


乱れた息を必死に整えた


甘い匂いが鼻を掠める。


ドサドサッ……コロコロコロ……


ゴブリンは腕いっぱいに果実を抱えていた


雛菊にも果実を渡すと、己も口いっぱいに頬張りながら横に座り、鼻ちょうちんをつくる


口の端が上がるのを雛菊は確かに感じた。

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