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身元不明の女学生

私はユリ子。70年代な名前なのは自分でも分かっているからそっとしといて欲しい。

私はおそらくここ的には身元不明者だ。でも私に言わせてもらえば,ここの方がよっぽど意味不明だ。

ふと気づいたら,木の枝にひっかかっていた。ケーキの食べ放題で大満足したのはさすがに夢だと分かっていたけど,授業中に居眠りしていたのはリアルのはず。制服も着てる。

「ちょ…おま…!?」

叫んだ瞬間に枝が折れて落下。水泳をするハメに。別にセーラー着てるからって水兵じゃないぞ。まぁ幽霊とはいえそこは水泳部員,着衣のままはキツかったけど何とか岸に泳ぎつく。

「ここ…どこさ?」

周りを見回して唖然。今時珍しい,目に優しい自然がいっぱい。というか校舎は?いやそれ以前に文明の産物は!?ポケットに突っ込んでいたはずの携帯も無い。まぁどのみち水浸しじゃ使えないだろうけど。

途方に暮れていても腹は減る。でもサバイバルなんてかよわい乙女にはどだい無理。

「こんなワケわからんところで人生の幕引きかードン引きだわー」

と,そこで神待ちな私の前に神様登場。ちっこくていかついオッサンだけど贅沢は敵だ。空腹は最大の調味料,固いパンと妙にしょっぱい干し肉もおいしく頂けましたよ,ええ。

うまい話にゃご用心,食った分だけ働け言われて砂金拾い。これがけっこう腰に来る。でも薪拾いよりはまだマシだ。

他に当てが無いから選択肢も無い。採った砂金を袋に詰めて,それを背負ってオッサンについて行く。とんだ神様もいたもんだ。

これから私,どうなるんだろう…。






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