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SPACE PEACS  作者: 夢之ゆめぜっと
―シテ―神野使ヰ手(ジンノツカイテ)
15/42

014 ゆう霊ノ跡リエ 改稿前



 幽霊…

 


 宇宙を浮遊しそれは光より速かった。


 ―観念の王国―


 それは青白くソコラヲ漂って、裏を返せば暁のように明るかった……


 シテ。


 そいつは宇宙じゅう…巨大な細胞分裂に拡がって、いたるところへいつでも出現している……


 「物語」


 シテは宇宙を横切る。

 ―通過―は、すべての起源だ、すべての牽引だ、宇宙を通過した亡霊は、逆に…すべてを未来へと押しやって……!!


 攪乱された虚空。


 存在と存在のただならぬ撞着…


 かまびすしいメッセージへと到着。


 存在と存在の終わりなき横着…


 怒号の果てに待ちに待つ静寂。


 ああ……


 彼はマントのように…

 青白いその尾を轢いて流れゆくことで…


 ミルクの道が宇宙に延びゆく…


 そして物語は…

 屍者たちの憐れ憮様な反吐のタネ……


 待つ。

 悪と善は何時如何なる時も反りを合わすことなくて。

 牙と牙!

 血は流れ拍動は流れ。


 宇宙は今。

 宇宙は加速的膨張へと奪われていく……


 忘却と忘却と忘却と忘却と忘却と忘却と涙…


 次元はぶちと音を立て引き裂かれ、残りものたちの今日もルーティンワークスだ。

 

 だから次元の境界に…

 虹を架けよう…

 あの橋を。

 

 断崖と断崖を繋ぐ光と闇の混ぜ物を…

 幻覚と肉体の性交を…


 意識は割かれ全ては呑まれ。

 憐れは情け、命はなだめ。

 幽霊は鳴き、巡礼は凪ぎ。

 物語は咲き、色とりどりは破棄。


 吐く、そして掃く。

 

「もうおしまいだ!」


 シテが嗤う。

 シテは流れる。

 

 すべては果てて…

 いのちははてて…

 宇宙はいつも踊っていた……


 さあ…

 出発に還る。

 宇宙、何順もの紋切を固ます。

 宇宙、シュールにも、何順もの定型句を吐き突ける。

 宇宙、突飛なくらいに在り来たり…


 シテ…神野ジンノ使ツカイテ


 彼が流れ…宇宙が覆われ…やっとこさ存在たちは…物語を必要とす……


 …「物語」を必要とす!!!

  

 シテシテシテ死テシテ死テ死テ死シテ死に果て! 

…さあ…物語ははじまる……

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