なみだ
『じつゎずっと大好きでしたぁぁ(≧▽≦)付き合ってくださいなんっ('-^*)/』
ふざけたメールに見えるかなあ?きっと冗談だとられるだろうな。そんなこと考えながらあたしは送信ボタンを押してしまった。
『どーせ嘘だろ?笑』なんて返ってくるんだろうな。そしたらもうあたしの気持ちはなかったことにしてしまって、冗談にしてしまって、あのひとのことなんて忘れてしまおう。忘れてしまわなきゃもう壊れてしまいそうだから…。
1時間ほどが過ぎた時あたしの携帯が鳴った。
震える指であたしは携帯を手にとってボタンを押した。
『すごく嬉しい。お前と一緒にいたらすごく楽しいし俺にとってお前はほんとに大事な友達だから。だからこれからもずっと友達でいてほしいんだ』
冗談には、できなかった。
そういえばあのひとは人の心がよくわかるひとだった。そして、優しいひとだった。わかってたんだそんなこと。忘れられるはずなんてないよ。もっと突き放してほしかった。傷つけてほしかった。でもあのひとは絶対そんなことはしない。そんなところが……大好きなんだ。友達でいてくれなんて残酷すぎだよ。
ありがとう、とかなんとか適当に言葉を並べてメールの返事を作ったあたしは最後に最高に辛い嘘を書いた。『ずっと友達でいてね♪』
あのひとが望むなら完璧な『友達』を演じてみせるよ。あのひとの側にいたいから。そのためならどんなに辛くても頑張るから。だからねえ……今は泣いてもいいでしょう?