表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

プロローグ

ジャンル「ファンタジー」としておきながら、作者が一番その定義に自信がありません。ごめんなさい。

あと、初めての投稿で何かと読み辛いところもあると思いますがご容赦下さい。

魔術の存在する世界が在った。

精霊、妖精、妖怪に怪異、そんな幻想と人が同居する世界。

それらが時代の流れに埋没しそうなって、それでも失われなかった世界。


この物語はそんな世界の片隅で日々を悲喜交々と送る者達の物語。






その日、平塚百目は出立の準備に追われていた。

彼は数日後に控えた海外留学の為に、ほとんど引越しでもするかのよに部屋中の物を荷造りしている。

しかし百目の頭の中では荷物の算段をつけると共に、未だ見たことも無い遠い異国の地に思いをはせていた。


―アヴァル王国―

それが百目の留学する国だ。

この世界における五大陸の内最も大きな大陸ジェノス。その中でも古くから世界の中心と言われてきたルーン地方の北西に浮かぶ島国。

今でこそ小さな島に収まっているが、かつてはルーンの大半を領地とし、現在でも世界中の国々に強い発言力を持つ強国にして、大老国と呼ばれている。

そして、この国に存在するのが現存する世界最古の魔術学会、王立魔術協会(ロイヤルソサエティー)

数百年前、科学技術の発展や産業革命等により、この世界から失われようとしていた魔術をどの国よりも早く国家を挙げて保護する為に設立され、以来世界最高の魔術研究機関となっている。

百目が念願叶って留学を許され、魔術を学ぶ事になる場所。


そんな事を考えながら作業をしている為か、傍目にも百目の作業は遅い。

「いかん、いかん」と思い作業を再開するが、また直ぐにニヘラっと締まりの無い顔になってしまう。

そんなこんなを繰り返しながら、百目の旅立ちまでの日常は過ぎていく。





百目とは対照的に姫城沙綺の準備は大方完了していた。

そもそも持って行く物が極端に少ないのだ。何より足りなければ向こうでそろえれば良い。

その辺は幼馴染みの百目とは反対にサッパリとした彼女の性格が出ている。

特にする事も無く手持ち無沙汰気味に部屋を見回していると、机の上に置いてある写真立てで視線が止まった。

中には入学式の写真だろうか、満開の桜の中笑っている百目と無表情な沙綺の二人が写っている。

沙綺にとっては色々と思い出深い一枚なのだが、恐らくこの馬鹿みたいに笑っている幼馴染みは何とも思っていないだろう。

本当に腹立たしい。こっちがどんな思いでこの写真に写っている時から留学に付いて行く事を決意したと思っているのか。


「本当に!?うれしいなあ!!向こうで、知り合いが居ないのはさびしいからね」


なんて平然の如く抜かしやがった。今思い出してもフツフツと怒りが湧いてくる。

・・・・・・まあ、嬉しいといった事に関してだけは吝かでもないが。


明日は百目の家に行こう。どうせ荷造りもまだ終わってないだろうから手伝ってやろう。

そんな事を考えながら床に入った沙綺の意識は眠りの中に落ちていく。





それぞれがそれぞれの過ごし方で日々は過ぎていく。


この先の未来に何が訪れるか知らず、知ろうともせず。


百目はただ夢と希望に満ち溢れ。


沙綺は胸に秘めた大きな野望に燃え。


そして、出国の日は訪れる。

ここまで目を通していただき、ありがとうございます。

ご指摘やご感想をいただければ、作者が狂喜乱舞します。

次回もより一層頑張りたいと思いますので、気長な目で見ていただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ