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虚無なありきたり 〜別乾坤奇譚〜 ☆litとInsane☆  作者: 犬冠 雲映子
きりとりせん(多多邪の宮の悪趣味城塞編、etc)
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かい シ ぼたん 〇 ▽(第6話)

多多邪の宮さん迷宮シリーズです。

順序が頭の中でぐちゃぐちゃになりがちです。

「案内するガウ!封印を解いてやれば、困った時に味方にもなるガウ!」

 焦燥する茶髪の未成年は画面から飛び出そうとするもかなわない。人類にも国際で定められた法律があるように、人外魔境のルールがあるのだからこれは口約束ではないのだ。

「恩返しされる以前にオイラがオシャカになるかもしれんけん。それは本当よォ」

「ガウガウ!僕がイージーモードで連れていくガウ」

「結局ホラゲーみたいに敵が出るんじゃんっ!」

 嫌がるギャビーを肩に、どうすべきか悩む。はい、とは決断できない。ホラーゲームのように万事上手く行く訳がないのだから。

「恩返しを使わせてもらうか」

「も、もう?いいのかよ」

 ならばホラーゲームのように、万事解決させてもらおう。

「コンテニューを導入して欲しいんや。あの建物内でなら、な?おまいさんも嬉しいやよ?」

「それでいいガウ?」

「ああ、オイラは多多邪の宮の技術を見に来たんのもある。死んだら威力は学習はできるけんど、そんでオシマイなる。コンテニューすればなぜそうなった知れるやん?」

「変態だな、おめー」

 ドン引きしているスパイを横目に、モニターへアンサーを求めた。

「いいガウ。入り口は分かりにくい場所にあるから、気をつけろ」

 許可を貰い、建物内に入るとする。大雑把な表し方だがコロッセオに和風の出窓や瓦屋根を付けたかのような、雑然とした作りになっていた。加えて上へ上へ目指すように建物が伸びている。彼に言う通り入り口らしき物が見当たらない。あるのはくもりガラスの窓ばかりで既に拒まれている感じが全面におしでていた。

「上から見ると建物は円形で中心にお堂、また中を楼の残骸が六軒、そこへたくさんの廊下で繋がっている複雑な仕組みになっているガウ」

「ふぅーん。凄まじい違法建築物やけん」

「仕方ないガウ。最初は真ん中の大きな八角堂(はっかくどう)だけだったガウ」

 アジアンカオスさながらの、スプロール現象を起こした間取りがモニターに表示される。

「観光客として楽しむといいガウ」

「嫌だァ…ゼッテーやべぇモンがあるんだろ?嫌だァ…」


 バティなるリクルートスーツ軍団の一人によれば、この建物は『()()()()()()()』というらしい。年に一度、バティ曰く奇妙な祭りを行い、彼らの描く極楽にさらに近づこうとする。

 その前夜に外界では行方不明扱いとなった、とされる。

 理由は簡単である。多多邪の宮が彼岸へ帰ったからだ。

「残されたヤツらはまだここにいるん?」

「ああ。ガウ」

「そうかあ」

 白象が彫られた小さな戸を開け、二人は中へ侵入する。虎や鳳凰、そうして龍などが異形の施設に散りばめられている。どれかが一つ入り口であると、外部者ならばただの装飾だと気づかないだろう。

「暗いな…生きてるんか?」

「生きてると思うガウ。ここは入り口。明かりは設置していなかったはずだ。ガウガウ」

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小説家になろう 勝手にランキング

かなりランキングに向いている作品とは思えませんが、ぽちィーーー!!!としてくれるとマンモスうれピーーーー!!です。

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