2024年のハロウィン☆
「Happy Halloween!!お菓子ちょうだああい!」
朝起きると、ボロアパートにけたたましい声が響き渡る。寝ていた洞太 乎代子は強制的に目を覚まし、イラつきながらもドアを開けた。
「お菓子!お菓子!」
玄関前にいたのはゴミネットを被ったリクルートスーツ姿の女性、無意味名 パビャ子であった。
「う!生ゴミくっさ!なにしてんの?」
「色んな家にHappy Halloweenって言い回ってたら警察に追い回されて、跳ねられてゴミに衝突した」
「サツは?」
「やべ!って言って逃げちゃってた」
「色々最低だな…」
生ゴミやらをくっつけた茶髪の女を家にあげたくないので、乎代子は仕方なく昨日買った生薬のど飴をあげる。
「のど飴?!え?!この日によりによって、のど飴?!」
「ちょっと風邪ひいてのど飴買ったんだよ。今は食べ物それしかないし」
「ええ〜、そっか。でもありがとう!」
「ハロウィンはお菓子もらうだけじゃないし、これからは警察に迷惑かけないようにしなよ」
さっそく飴をなめるパビャ子に言うが、聞いてないようだった。
「クソが」
「トリックオアトリート?」
「ハッピーハロウィン」
「トリックがご所望?Kiss?」
「は?」
投げキッスをされ、ドン引きするがパビャ子は肩を揉んできた。
「答えを言え!」
「うわ!何だコイツ!?」
ハッピーハロウィン。日本でも定着したこの世の者でない部類でない者たちが徘徊する日。
どこかのお家でもお化けが人に紛れて、お菓子を貰いにきている事だろう。
なんだろう…。
ハッピーハロウィン〜☆