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変わらない夜 Ⅱ

 『シャイニングスター・キララ』の名でインスタグラマーをしている私の生き甲斐は、インスタで目立つこと。

「キララちゃん今日も可愛い!」

「キララちゃん大好きです!」

「キララちゃん肌綺麗! どの化粧水使ってるの?」

そんなコメントが来るたびに頑張れる。承認欲求のためならどんな手も使うし、自作自演で別のアカウントからコメントしたこともある。


 私はインスタ映えのためにペットショップで茶色いトイプードルの男の子を迎えた。犬を飼うことで優しい動物好きな私を演出できるから。別に動物なんて好きじゃないけど。

「トイプードルを迎えました! 名前はチョコくんです⭐︎」

写真付きでインスタグラムに投稿すると、瞬く間にたくさんのコメントが来る。

「チョコくんもキララちゃんも可愛いですね」

「私もトイプー飼ってるよ!」

「チョコくんの成長が楽しみ〜」

これでインスタ映えできるのなら、言うことはなかった。チョコにたくさんの服を着せて写真を撮り、インスタグラムに載せると称賛するコメントがたくさん来た。旅行に行った時の写真も載せたし、遊んでいる様子の動画も載せる。その都度来る称賛コメントが快感でたまらない。


 けれど犬を飼うって思った以上に大変だった。うるさいし、言うことは聞かないし、トイレを失敗されたことも何度かある。言うことを聞かないのなら邪魔でしかないし、トイレを失敗されたらその都度掃除の手間がかかる。インスタ映えのためにチョコを飼ったけれど、失敗だった。

 私はチョコが疎ましかったので、車に乗せて公園に置き去りにする。インスタ映えの道具として何の役にも立たないなら不要だったから。またチョコのいない日常に戻った。

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