【Bパート】
今年最後の更新です。
皆様、よいお年を。
「ふん、たかが老いぼれ一人に何ができる‼ ドン・ダイアモンド‼ このじじいを見せしめにしろぉ‼」
「しゃーねーなー……おい、爺さん。悪いが死んでもらうぜ‼」
大首領の命令に従い、ドン・ダイアモンドが巨大な腕を、薫の祖父目掛けて振り下ろす。
だが‼
ボキッ‼
「え?」
「へ?」
「は?」
骨の折れる音がしたかと思うと、まぁ、なんと言うことでしょう。
組織最強の防御力を誇るドン・ダイアモンドの腕があらぬ方向を向いているではないか。」
「折れたぁぁぁぁぁ!?」
「ウソぉぉぉぉぉ‼」
対する祖父は怪我一つない。
周囲が驚愕する中、祖父は不敵に笑う。
「ふっ……最近の悪の組織はこんなものか……これなら、変身せずとも倒せるな」
「じ、祖父ちゃん? なに言って……!?」
「今日だけは、正義のためではなく、自分の都合で戦わせてもらう‼ 変ッ身ッ‼」
その瞬間、祖父の肉体は輝き始め、肉体が変わり始める。
冴えない老人から覆面を被った鋼の戦士へと‼
「覆面キッカー1号‼」
「えええええええ!?」
突如、変身した祖父に敵も味方も驚愕する。
なにこれ!? どうなってんの!?
「な、なんだ!? 貴様は!?」
「俺は覆面キッカー。人類の愛と自由を守る守護者だ‼」
「じゃねぇよ!? 祖父ちゃん、これどういう事!?」
「今まで黙っていて悪かったな。俺は実は若い頃、悪の秘密組織に改造された、改造人間なんだ‼」
「マジか」
シレっととんでもねぇ過去を明かす、実の祖父。
するとアイコがスマホ片手に前に出て一言。
「ツーショいいですか?」
「いいよ」
「状況考えろ‼」
この状況下でミーハー心を出さないで欲しい。
「なにやってんの!? この状況下で‼」
「だって覆面キッカー1号は、現代まで続く覆面キッカー最初の一人。レジェンドオブレジェンド。ここで撮らなかった次はないかもしれない」
「うわぁ! まるで少年のようなピュアな瞳! って言うか、あとでいくらでも撮れるでしょうが‼」
そもそも誰の所為でこうなったのか? そこら辺、一回問いただしたくなる。
「おのれ! 覆面キッカーめ! だが、所詮は旧時代の遺物! 最新の改造人間に適う訳がない! いけ! ドン・ダイアモンド!」
「いや、腕折れてるんだって‼」
「ちっ! ならば、ジェネラル・スペード! 貴様が行け‼」
「えー……仕方ないなぁ……」
そう言って、負傷したドン・ダイアモンドに代わり、今度は軍服の幹部、ジェネラル・スペードが襲い掛かってきた。
しかし、驚くのはまだまだこれからだった。
近いうちに、一気に畳みかけますので、皆さま、お飲み物のご準備を。
面白いと思っていただければ、お手数ですが「いいね!」もしくは、下の☆☆☆☆☆から評価ポイントを入れて下されると幸いです。
むしろ、両方やってください!
この作品の大体の世界観が分かる作品のあれこれ
追放されし者たちの話
https://ncode.syosetu.com/s1979f/
作者の人間性が大体わかる作品のあれこれ
世にも奇妙な王道ファンタジー
https://ncode.syosetu.com/s6617g