表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……  作者: buchi


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/18

断罪

王子は義母の公爵夫人とマチルダがやった行いを知っていた。


「物置小屋に閉じ込めて、食事を与えなかったそうだな」



義母とマチルダは青くなったが、証拠なんか何もないはずだった。


「よく太っているではありませんか」


聞いている方は目を疑った。ダーナは、ほっそりと痩せている。


「大したことではありません。家を代えただけで」


マチルダも言い添えた。


「それよりも殿下、ダーナと結婚するくらいなら……」




「では、お前たちも物置小屋に閉じ込められればよかろう」


「え? なぜですの?」


「大したことではないと言った。それなら、大したことではないのだろう。同じことをするよう、私から使用人どもには厳重に申し伝えよう」


同じこと? 二人は真っ青になった。


「そんなことをしたら飢え死にしてしまいます。殿下はそんなおそろしいことをなさるおつもりですか?」


「じゃあ、どうしてダーナになら、してよいのだ?」


二人は首を傾げた。ダーナが死んだって誰も気にしないだろう。外聞が悪いくらいなものだ。それに財産の分け前が増えるから、好都合だ。


「ダーナには当然でございましょう? そんな醜い娘」


「では、醜かったら何をしても許されるのか?」


そんなことは考えたことはなかったが、義母とマチルダは素直にうなずいた。私は醜かった。少なくとも、家にいた時は。そんな娘が幸せを願うことなど許されない。


義母とマチルダの考えは手に取るようにわかった。


だけど、フィル王子は違った。



「美しさと醜さは、比べないとわからぬものだ。ロジャー」


ロジャーは、わけがわからないまま、呼ばれて出て来た。


「ダーナとマチルダ、どちらが美しい?」


ロジャーは正直なところを答えた。


「ダーナだ」


王子は冷たく二人に言った。


「見かけが悪いなら、何をされてもよいのだったな?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ