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弘美と純一の場合 vol.89. 付き合ってくれる???
内に秘めた弘美と藤崎の、
それぞれお互いの相手への思い。
それを知っているだけに、このプランが終われば、
もしかしたら…このふたりはお互いを気にしているだけのままで、
全くの「…すれ違い…」
そんな事がふと礼子の脳裏に過ったその瞬間、
礼子の口からある言葉が飛び出した。
「ねぇ…浅川さん、今日、この後何か予定あるかしら…???」
「…えっ、…あっ、…いえ…別に何も…???会社にも戻らず…直帰なんですけど…。」
プランの話をしていた途中で、
いきなり礼子の口からそんな言葉が飛び出したために、
弘美も思わず意表を突かれた感じになり、
何がどうなっているのか一瞬戸惑ってしまった。
「ありがと、嬉しい~良かった~!浅川さん、お願い、今夜私に付き合ってくれる???ちょっと…聞いてもらいたい話があるのよ~!良いかしら…お願い。」
殆ど礼子からの一方的な申し入れで、
弘美も面と向かっての申し入れには、
逆に断る理由が見つからなかった。




