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弘美と純一の場合 vol.86. 変われる自分。
ここ数日、鏡の中の自分を見つめながら、思う事がある。
自分でも余り意識していなかった…。
いや…肌が必然的に感じていたのかも…知れない。
40代の半ばであるにも関わらず…、化粧のノリが違うのである。
自分の中で、何かが変わったと言うサインなのであろうか…、
それとも…。
考えられるのはただ一つだけ…。
藤崎純一と言う男性との面識が出来た事がその証拠とすれば、
全てに合点が行く。
けれども、藤崎とはまだ、ただの一度、面識があったと言うだけで、
それ以上の接点は何もない。
けれども、自分自身、その藤崎と言う男性と面識があった事から、
体が勝手に動きだし、様々な光景に心惹かれたり、また口紅まで変えたり、
それに、事もあろうか香水まで変えたいと言う衝動に駆られたのだ。
ふと…恋愛適齢期のような、乙女の年齢に戻る…。
…が、しかし…、現実…、
既に若さとは掛け離れた年代に来ているのだ。
それなのに…。




