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弘美と純一の場合 vol.83. 放っておけない…。
それだけに、礼子自身、
自分も幾度か経験してきた男と女の様々な恋の形、
そして愛の形。淫らな自分の体でも…、
それでも、ある意味では結ばれた男女もいるのだった。
広いこの世界の下で、本当に綺麗で素敵な恋、
そして愛だけであるはずはない。
汚れたままでも、そこから這いつくばってでも、
恋い焦がれ、愛に身を投じると言う姿もあるのだ。
実際、そうでなければ語り尽くせないほどの物語すらあるように…。
そんな思いを身体にまといながらも、
礼子は純一に、自分の身を曝け出してでも、
浅川弘美に近づけようとした、
そういう思惑もあるのだった。
「こういう男は…、こうでもしなければ自分が思っている女性に近づくと言う行為も、そして、近づくための手段さえも知らないで、単に、時間が過ぎて行くだけ…。これだけの男性なのよ。周りの女性が放っておくはずのない男性なのよ…なのに何故…???」




