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弘美と純一の場合 vol.67. 一瞬でも感じた印象。
「…同じ40代後半。私には家族がいる。弘美にも、そういう生活を味あわせてあげたい…。」
実際、女性が男性に一瞬でも会い、
その時の一瞬でも感じた印象で、出会いに繋がり、
恋に、愛に進むと言う事は道理である。
運命的な出会いとでも言うべきか…。
それが今、弘美にも起っている。
この5年間に、一度も男性との接触を持つこともなく、
それどころか、男性との接触すら、
向こうから訪れた事もなかったのだ。
それが不運にも、5年ともいうべき、
女性としては…女を装いたくとも、
それを…淫ら…と言う表現で片付けてしまうと言う、
影の印象も植えつけるには相応しい年齢に近い。
だからこそ、弘美は、そんな年齢を…、意識をしながらも、
敢えて、凛として「負けない女」として、
異性を寄せ付けないと言う振る舞いに徹してしたのである。
ある側面では、そんな弘美に、訪れるはずの…、
運命的な異性との出会いすらなかったのである。
そして…決定的なのは、哲也に近い男性に巡り合う事が…。




