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弘美と純一の場合 vol.17. 蚊帳の外
「才色兼備」と言う言葉を使うと、
「とんでもない…私なんて…」と、
弘美は笑い飛ばすかも知れないが、
周囲からすれば、頭も良く、動きも機敏…、
それに加えて、体型はモデルに近い程の、
スタイルの持ち主でもあった。
そういう意味では、大学時代はかなりの男性には、
人気の的ともなっていたとも言える。
本人としては、将来は客室乗務員と言う夢も抱いてはいたが…、
ただ、一つ…視力が低い事だけが唯一の欠点でもあった。
そんな弘美を、多くの恋い焦がれる男性の中でも、
ただ一人だけ、逆に全く彼女に好意を抱かない男性が、
当時、同じ大学で、ヨットに夢中になっていた武藤哲也だった。
多くの男性が弘美に好意を抱く中で、
全く「蚊帳の外」的な哲也の存在が余計に、
弘美の心をいつしか占領し始めて行ったのであった。
今まで周囲にはクールな感じの彼女が、
大胆にも哲也に猛烈にアタックし、
大学卒業後には、周囲が羨むほどに結ばれたのだった。




