155/156
弘美と純一の場合 vol.170. 女性社員たちも…。
そして…中には弘美と純一を思いのほか、
羨む株式会社オリエンタルの女性社員もいたのである。
パリ旅行で散々弘美を独占していた大塚紀子他数名である。
ただ、薄々弘美と純一がこうなるだろうと言う事を、
女の直感で感じていたのが紀子だった。
女性社員の誰もが…、
「凄いよね、あの2人…、全くそんな雰囲気…感じさせなかったのに…、私たち…やられたな~!」
「それにしても…凄い年の差…。ひょっとして…一回り…の差…あるんじゃない…???」
「でも凄いよね、藤崎君も凄いイケメン、それに浅川さんだってまるでモデル並みでしょ。」
「ええ―――ッ、うそうそ…、じゃああ、旅行中に出来ちゃってた…???って事…???どこでどうよ~私たち全然気付かなかった~!ひゃ~凄い~!」
「はぁ…、浅川さんみたいな素敵なオネェ様…、もっと一緒にいたかったな…。もう…藤崎の泥棒猫!」
そんな風なあれこれが女性社員の中で噂されながらも、
それでも結局純一は、社内では祝福され始めていた。