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弘美と純一の場合 vol.169. 一緒に…いたい。
12月に入ってからはもう弘美の方が待ち切れずに、
純一と一緒に生活したい意向を純一に伝えており、
純一も既に弘美の思うままに、
やりたいようにしてくれることを願っていた。
お互いが逢えば、その都度愛が紡がれている事は明らかであり、
敢えて離れて生活する事よりも共に生活した方が、
お互いに都合の良い方向に向かっていたのだった。
当然、そんな2人の日々の生活からも、
いつしかお互いの勤務先にも2人の交際が知られ、
それと同時に既に婚約…。等と言う早い進行が知れ渡り…。
確かに衝撃的な事実と受け止める者が多かったし、
または「まさか、あの2人が…???」と言う、
意表を突いたように捉える社員も、
株式会社オリエンタルの社内にはいたのだった。
ただ、そんな社員の中にも、
「まさか藤崎が…???」と言う意識の社員もいたのだが、
考えようによっては、
「…そう言えば、旅行中に、ちょっと気になるところもあったもんな…。でも、その相手が浅川さんとは…へぇ~そうなんだ、あの2人…結婚か~!すげぇな~!」
純一の同僚、谷屋である。