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弘美と純一の場合  作者: THMISmama
141/156

弘美と純一の場合  vol.156.  仄かな灯りの下…。

気流のせいで機体が揺れはしたが、

特に機内ではそれほどの動揺はなく、平然としていた。


通路を行き交う乗客の姿はなく、凡そ10分は経過しただろうか、

化粧室から純一が出てきた。


その後、化粧室のドアには内側から鍵が掛けられ、

その後、更に2,3分後、今度は同じ化粧室から、

弘美が出てきて自分の席に落ち着いた。


機内のライトは化粧室に入った時と同様に薄い灯りの中、

多くの乗客は眠りに就いていた。


その中で、純一は少し疲れたままで…、

しかし…先ほど起きた行動に、心臓は高鳴ったままで、目を閉じれずにいた。


そして、仄かに香る自分の体にまとわりついていた、

弘美の香りをこのまま抱きしめ続けたいと感じていた。


弘美は一度化粧室で直したはずの化粧をもう一度確かめ、

更に、髪の乱れをもう一度確認。


少し赤らんだ顔が気になったが、

それでも、体に残る優しく撫でられた感触にまだ、

火照っていたのだった。






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