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弘美と純一の場合 vol.152. ビーにて…。
「あれ…お前等今からか…???随分のんびりだな。あれ…藤崎…お前…顔…どうした…???」
「課長まで…。何でもないっすよ。」
「そうかぁ、何だか…カッコいい顔…なったような…???」
「やっぱ…俺ばっかじゃなかったんだ。」
…と、谷屋。
「その顎の赤いのと言い、お前ちょっと顔、変わってねぇ???」
「…んな訳ねぇだろ…気のせいだって。さぁ、遅くなって悪い悪い、飯飯。」
朝食後、部屋に戻りその後はチェック・アウトとなる。
そして午前のパリの街をまた「カー・ルージュ」で楽しむのだった。
既にホテルのロビーでは数名が寛いでおり、
また既に外に出ている社員もいるようだった。
弘美が礼子や若い女性社員らと共にいた。
弘美と礼子が藤崎と谷屋に手で合図して、彼女たちに近づくと、
弘美がまず最初に「あっ、」と気付き、
その次に礼子が、
「藤崎君…きみ…???」
「何…???みんなも…???俺の顔…何か…どうかなってる???」
そして…最初に口火を切ったのが大塚紀子。
2人の女性の顔を見て、藤崎の方へ顔を向け…、
「あっ、思われニキビ!」