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弘美と純一の場合 vol.132. もしかしたら…。
「でっしょう~!それに、彼女物凄い容姿端麗、父親がイギリス人…って事も…あるのかな~!モデル並みのスタイルよ。…女の私でも羨ましいもの、彼女って。…もう今は旦那もいるし、子供も2人の女の子がいるしね…。それに、旦那も出来てるのよ、素敵な男性よ。ありゃ、礼子も安心だわ。それに夫婦共々順風満帆。羨ましい限り。ウチも…ああなりたいわ。確か…今、礼子…パリに行ってるのよね~旅行で…。」
「あら、偶然、私の友達も今、添乗員でパリ旅行中なの…。」と、裕子。
「へっ、そうなの…。じゃあ…もしかして、一緒…???」
「どう…かしら…、この時期じゃ…パリ旅行って、結構…日本からも…多いんじゃない…???」
「そう…よね~!」
ただ…、この時、裕子の頭の中で、
「もしかしたら…その人…弘美と彼の事…。いいや…まさか…。」
とは、思ったものの…。
「ねぇねぇ淳子~!その加瀬さん…って言ったかしら…。」
「うん、加瀬礼子。私、中学の頃からの友達だけど…???」
「勤め先って分かる…???」