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とぷん

作者: 早田ルウ

朝はみんなで釣りをした。橋の上に集合だった。

まだ誰も来ていなかったから、一人で釣り糸を垂らしていた。

何も釣れなくてぼーっと川を見ていたら、少し離れた所に何か浮かんでいるのが見えた。


はじめは、誰か泳いでいるのかと思った。

よおく見ると、人の顔が半分、水の上に出ていた。


こちらをじっと見ているみたいで変な人かと思っていたら、急に水の中に潜っていった。

けっこう離れていたけど、すぐ近くで聞こえるみたいに「とぷん」という音がした。

あんまり深くない川なのに、どうやって潜ったんだろう。



お昼になったらみんな一回家に帰って、それから神社に集合した。

じゃんけんで負けたから、僕がかくれんぼの鬼だ。


目を閉じて「いーち、にーい」と数えていると、また近くから「とぷん」と音がした。


僕は川で見た変な人のことを思い出して、周りをきょろきょろ見た。

神社に池はあるけど、魚とかは泳いでいない。


もう一度「さーん、しーい」と続きを数えると「とぷん」と音がした。

また周りを見たけど、何にもない。

隠れている友達が「ちゃんとしろよ」と言ったから、僕はもう一度最初から数えた。


「いーち、にーい」

「とぷん」


僕は怖くなって目を開けたまま数えることにした。

それから音は聞こえなかった。


お風呂と、寝る時はどうしよう。




夏のホラー2021企画で「鬼となり子となり」「愛情確認ゲーム~」「黄泉の穴」

書いてます。

よろしければご覧になってみてください。

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