反響
本川が作成したゲームを実況し、動画を出した福野優樹。その反響は?
1週間経過した。特に同じ中学校の人とは会ってなく、本川とも特に作戦を立てることもなく学校生活を送る。
「さてさて、コメントを見てみるか。」
動画をアップロードして結構時間があったから視聴回数も良いだろう。ふむふむ、1,000回は行ってるなぁ。ん?低評価がいつもより多い。
「へ〜珍しい。ゲーム実況だめだったのかな?コメントを見てみよう。」
コメント欄を見ると面白いとあったり、このグループ許せないなと言ってる人が多い。よし、この反響が欲しかった。これでイメージ低下成功だ!しかし自分のイメージも低下している事をこの時まだ夢にも思っていなかった。
次の日
友トリオのブログを見て反応はどうかとチェックする。やはり自分に非難の声が多い。しかしその声は予想外に、同じ中学の人が多かった。しかも明らかに友トリオよりも自分と仲が良かった。男子までいる。
(俺もうこいつと話すのやめるわ。)
これは…谷?あいつもこのグループを援護するつもりか!
ショッキングなコメントがあるが、このコメントを見て心の白い部分が無くなったかもしれない。
(福野ってこんな事する奴なんだ〜)
勝手に本名を書いた事ではない。内容でもない。そのコメントを書いた人がなんと…
「華山ゆり?華山まで?」
それが分かった瞬間ビデオテープを巻き戻すように自分の過去がよみがえる。華山に告白した時…いや、華山を好きになった時からだ。
そして気づいた。なんで華山の事が好きななったんだ?当時の理由だとこのコメントが否定しているのと同じ。じゃあなんで?
もしかして…
俺、騙されていた?いや、勘違いしていた?
そして今回最大の疑問も口にする。
「このゲームを実況する事は悪い事なの?」
本川はルールを破る事なくゲームを作った。個人情報はあいつらが勝手に公開したものだ。使われても文句言えないはずだ。それを自分が実況しただけ。悪い要素が一つもない。
そこで分かった。ほとんどの人が正しい事をするということは善悪をつけて善の方を取る事ではなく、自分が気に入らないものを攻撃する事だと。
もう信用できる人はいっきに片手で数えれるぐらいに減った。
そして一つの着信が来る。その内容は、
「ゲーム作者に配信をやめるように伝えてください。そして動画も消して下さい。」
と自分勝手な内容だ。相手は友トリオの高川里奈。あれ?なんで作者が俺の知り合いだって知ってるんだ?少なくともあいつは個人情報書いてないはず…じゃあどうして?
前書きずっと書いてなかった…