『24特殊能力(18)』
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「じゃあ、そろそろ帰るわね」
サキアはコンソメスープを
鍋、一杯に作ってから帰る準備を始めた。
「本当にありがとうございました。
とても助かりました!」
美味しそうなコンソメスープを見て、
気持ち的にも楽になったエミヤは、
下に降りてサキアやハヤテを見送ろうとしていた。
「そう?なら良かったわ
エミヤちゃんみたいに美味くはないけど、
気持ちだけは込めたから」
「とても嬉しいです。大事に食べますね」
エミヤはそんなことないと否定しようとしたが、
それすらおこがましくて、大人しく御礼だけを言った。
「ゆっくり休めよ。」
「はい。」
ハヤテの簡潔な。でもとても温かい言葉を受け取り
エミヤも笑顔で返し、二人を見送った。
「………んんー」
エミヤはアラームを止め、大きく延びをした。
すっかり体調が良くなったエミヤは前にもまして元気そうだ。
いつも通り、自分の身なりを整え。
いつも通り、朝ご飯を作り始め。
いつも通り、タイガを鬼の形相で叩き起こす。
「タイガぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!
起きなさーーーーーい!!!」
布団をめくって、タイガの耳元で叫んだ。
目を覚ましたタイガを満足げに確認したエミヤは、
再び一階に降り朝ご飯を食べ始めた。
「おはよう~。風邪はもう良いのか?」
「うん、もう大丈夫。ありがとう」
タイガが目をこすりながら降りてきた。
エミヤはその変わらぬ光景に感謝しながら返事をした。
「おう。」
タイガはエミヤに感謝されたことに
自慢気に笑い、鼻を鳴らしながら
嬉しそうに椅子に座って朝ご飯を食べ始めた。
(色々有ったから…。なんだか落ち着くなぁ)
自分が力を持つことも聞いたり、
特殊能力部の部長であるハヤテが義理の兄だったり、
自分の母親のことも知ったり…、驚く事ばかりだった。
だから、日常がとても大切に思える。
「じゃあ、行こうか」
食べ終わった食器をキッチンに置いて、
カバンを取り、タイガと一緒に学校に向かった。
「エミヤおはよう!
風邪ひいたって聞いたけど、もう大丈夫なの?」
「うん、大丈夫。ありがとう」
エミヤはそう言ったアミににこりと微笑みかけた。
「エミヤちゃん最近変だよ?大丈夫?」
「そうね。無理してるんじゃない?」
ヒナとセイラが心配そうにエミヤを見た。
「大丈夫だって心配しすぎだよ」
「それなら良いけど…」
そう言いつつ、セイラはまだ心配そうな顔をしていたが、
エミヤはこれ以上言っても、余計に心配されるだけだろうと思い
それ以上何か言うのはやめた。
キーンコーンカーンコーン
「じゃあ、エミヤ。アタシ部活行くから!」
放課後になり、アミは笑って足早に部活に向かった。
ヒナもセイラも同じように向かっていった。
「俺たちも行こうぜ」
「うん」
エミヤとタイガも笑いあって、
怪奇現象の噂が絶えない西校舎へと向かった。
特殊能力部の部室であるコンピューター室には、志保と碓氷が居た。
「やっぱり、似てるわよね…先輩たちに」
「そうですね…」
二人は部室の椅子に座りながら、
懐かしむように話していた。
「先輩…?」
「あ、エミヤちゃん、タイガくん」
エミヤとタイガは荷物を置いて、
それぞれ、お辞儀をしてから椅子に座った。
「おまえとハヤテの両親は俺たちの先輩だからな」
「え、そうなんですか?」
よく考えて見ればあり得る事だが、
エミヤにとっては驚きだった。
悪魔が悪魔と倒すということが信じられなかったのだ。
それに、二人が後輩だというのも想像しづらい。
「エミヤちゃんのお父さんは
ハヤテくんに性格がそっくりでね。
お母さんの性格は
クールっていうか無機質っていう感じで…」
志保は懐かしむように遠くを見ながら、
楽しそうに話し始めた。
エミヤのお母さんは料理以外!
家事も勉強も運動もとにかく完璧でね、
それのせいか機械みたいだったんだけど、
義理のお姉ちゃんのハヤテの母がとにかく大好きで、
ギャップが面白くて、なんだかんだ皆から好かれてたわ。
エミヤのお父さんは、とにっかく面倒くさがり。
事あるごとに怠けては、
エミヤのお母さんやハヤテのお母さんに叱られてたわ。
ああ、でも、やるときはやるのよ?
冷静で頼りにはなったわ。
志保は次に、ハヤテの母の話もしようとしたが、
他の四人が部室に来たことで中断になった。
「今日はショッピングモールだ。」
「はい。わかりしまた」
碓氷に言われ、サキアは頷いた。
一番近くにある、大型ショッピングモールで待ち合わせになった。
バスで乗れば三十分もかからずにつく場所にある。
服、家電、食べ物、本、ゲームなどほぼ何でもあり、
その上、映画館もできたこともあり
以前にも増して人気が高く人も多い。
「それから、今日は小学生組も来る。」
「わかりました」
「小学生組?」
聞き慣れない単語にエミヤは首をかしげた。
そういえば、前招待されたSMSグループの
[24特殊能力]にはここの6人の他に、7人いて、合計18人も居た。
「あれ、言ってなかったけ
中学組の他にも、幼稚園、小学、高校、大学があるよ」
「あ…そうなんですね」
ユキカがとぼけた顔をしてそう言った。
エミヤは幼稚園という言葉に少し驚いた。
そんな小さい子が戦っているのかというのもあったが、
幼稚園はハヤテの母が務めている所だったからだ。
同じ所かは解らないが、おそらくそうなのだろう。
「ほら、この前アーチー出たでしょ?」
「は、はい…」
エミヤにとっては記憶に新しい嫌な名だ。
志保によれば、あの悪魔は下級の権悪魔。
下級ではあるが、そのなかでは一番上であり
そのなかでも中級に近い力があった。
これからも現れる危険を考え、
中学生組と小学生組と合同で行くことになったらしい。
「まぁ、遅かれ早かれこうなっていた。
高校生組が休んでいるからな。
むしろ好都合だ。」
「え、そうなんですか…」
本来、小学生までは偵察のみで、
合同で行くべきは中学生組と高校生組。
それが無理なら、高校生組と大学生組だったのだが
大学生組が一人しかいないのと、高校生組が休んでいるため、
アーチーが出なくとも、遅かれ早かれこうなったらしい。
「今の小学生組は信頼度が高いからね」
「信頼度?」
「そう。責任感も、能力も充分ある。」
「要するに凄いんすね」
「そういうこと。」
タイガが解りやすく要約すると、ユキカは笑った。
「よし、じゃあ解散な。」
ハヤテは説明が一通り終わるタイミングを見計らってそう言った。
ハヤテの言葉にエミヤたちは頷いて、それぞれ解散した。




