自己紹介
夜空を君にのせられて月を眺めるのがどうしようもなく好きだった。
あの頃の僕は、何一つ知らず君を愛することにさえ怯えていた小さな心すらもて余した、幼い少年だった。
『君を守りたいんだ』僕の知っていた言葉の中で一番きれいな言葉を君に送ること以外出来ずにいた。
『そう僕は、残酷で無価値で醜いたった一人の少年だったんだよ。』
おどけてピエロは、紙を一枚めくる。
『もう何回目なのさ面白くないんだよね。その話。』
子供Aは言いました。
『そうそう、いい年して何が紙芝居だよ、仕事しろよ仕事。』
ガキBがまくし立てました。
『帰れ、かえ。』
『うーせぇ!!。』
子供相手に0から100でぶちギレピエロ、今日もキレッキレの彼はブラン切れなきゃ完璧な残念ピエロ。
『ア~ン、ピエロなめんなよ。』
紙芝居からおいかけっこにシフトチェンジはおてのもの、そのお陰でついた通り名は噛みつきピエロ。
見境なくキレては追い回すあぶないやつである。
『またやってんのかクォラ~』
この世界で唯一ブランを止めれる人、最強の抑止力アノーラの入場です。
『んギャー~ー』
断末魔は割愛いたしますことお許しを。
アノーラはブランの幼馴染みで、モノトーン小学校の美人先生である。
アノーラとブランは、んーまぁ勘のいい人ならわかるだろうが恋人同士である。
『さぁかえって晩御飯にするわよ』
アノーラは捨て台詞のように言葉を吐き捨て、背中で語りながら歩き始めました。
ブランはいつもながらただの屍、若しくはぼろ雑巾になってしまい今日も這いずりゾンビな感じで家路に着きました。
町外れのボロ屋が二人の家でした。
理由は多々あるが、一番はブランの奇行二番にブランの奇行とそんな具合である。
ブランは子供たちには人気なのだが、一部の大人たちがあまりよく思っていないらしく、軽い村八分である。
一方、ブランのお目付け役アノーラは容姿端麗、先生になれるくらいの器量があり、ブラン相手に百戦無敗どこに出しても恥ずかしくない最強超人である。
アノーラに言い寄る男は数知れず、その度男達はブランに八つ裂きにされて、ブランもアノーラに八つ裂き光輪である。
なぜそんな完璧超人のアノーラが、ブランを好きになったのか人類最大の謎であると言いたいところだが、単純明快彼は心がキレイな
のなである。
それに気付けたのは、彼の描く絵と紡ぐ物語のお陰である。
さて今夜は、どのような話を書き紡ぐのでしょうか。