ムカつく…。
「おはよー!翼!」
いつものように叶と挨拶をすると、
あたしは、
すべてを話した…。
すると叶は、
「えぇええぇええー?!まさかのー?!」
と、
大きく目を見開き驚いた。
とても怖かった…。←
そして、
その後に続けた。
「そっか…。
うん!応援するし、協力する!!!
あたしにできることがあったらなんでも言って♪」
その時あたしは、
満面の笑みで応援してくれる叶が
仏様に見えた。
あぁ…
後光が眩しいっす…
光り輝いておられる…。
いつものように叶と話ながら学校に向かうと、
いつもの場所に、
いつもの黒い車が止まっていた。
そこには、
いつものようにタバコを吸う彼の姿が…
彼を見た瞬間、
あたしは心臓が飛び跳ねた。
そして同時に、
(くっそ、なぜこんな時にタイミングよく出会うんだよ!)
と、
運命に怒った。
一目見れて嬉しいんだけどね。
そして
彼はこちらに気付いたのか、
あたしたちの方を見ながら手を振ってた。
しかし、
あたしは叶だけに手を振ったのだと思い、
自分は振らずにいた。
すると彼は車から下りてきて、
「俺、あんたにも振ったんだけど…。」
ふーん…
ん?
え?
えぇええぇええー??
は、
初めて話しかけられた!
し、
しかも、
あたしにも手を振っていただとぉ?!
あまりにもいきなり過ぎたため、
あたしは硬直してしまった。
すると、
「あれ?聞いてる?」
と不安そうにこちらを見ていた。
「ふあっ?!
……あ!お、うん!き、聞いてた聞いてた!
しっかりちゃっかり聞いてたぜ!」
しーーーん…。
ふ…
ふぁぁあぁあぁあぁぁああーーーー!!!!!!
や、
やっちまったぁーーーーーー!
あまりにも急だったため素が出てしまったぁぁー!!
お、
終わった!
あたしの短大生活オワターーーー~
「あ、あの、えと…。」
我に返り、謝ろうとすると、
「あんた…、変なキャラしてんのな…。」
と、
彼はあたしをまじまじと見ながら言う。
あ…
あたしの第一印象、
変なキャラで終わった…。
あたしがショボーンとしていると、
見かねた叶がフォローに入ってくれた。
「つ、翼はね、確かに変だけど、
すっごくいい子なんだよ!!!!
素直で明るくてバカでおちゃめでぬけてて…。」
それを聞いていたあたしは一言。
「叶…、それ、短所ばかり…。」
「はっ!!!!」
いや…
「『はっ!!!!』
じゃねぇぇーよっ!!!!」
それにしても、
さすがあたし。
ツッコミが鋭いぜ。
そして、
彼の目線も鋭いぜ…
鋭すぎて、
痛いっす…。
まぁ、
そーなるか…。
女子があんなツッコミしたら引くか…。
てか、
可愛くツッコミなんかできねーし!
そもそもツッコミというのは恥を捨てなくてはいけないものであって、引かれるのを恐れていたら切れ味のいいつっこみはできないっていうか…
あ、
主旨ずれた。
そーじゃなくて、
まずは…
「すみませんでしたー!」
とにかくあたしは謝ってみた。
すると彼は、
フッと笑うと、
「あんた…
本当単純そう。悩みある?」
そう言い残すと、
彼は、
学校に来たばかりの女の人たちと合流し、学校に向かった。
ちけーんだよ!メス共離れろ…。
じゃなくて、
あたしはその場に突っ立ったままだった。
そして、
「はぁぁあぁあーーーーー??????怒」
怒りのごとく叫んだ。
何あいつ何あいつ何あいつぅ!!!!!!
やな奴やな奴…あ、これはパクリになるからやめるか。
それにしても、
何あれ…。
なんで見ず知らずの野郎に
あそこまでいわれなきゃならんのだ?!
大変ご立腹な翼ちゃん。
そんなあたしを心配そうに見つめる叶…。
あの人…
あんな人だったんだ…。
知らないあの人を知れて嬉しい反面、
とてもショックだった…。
好きな人に言われると、
どんな小さな一言も、
すごく痛い…。