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展開。

「ぇー、今日から本格的な授業に入っていくわけだが~…。」



(あー…。授業だりぃ~…。)



こんにちは。

相変わらず口の悪い[如月 翼]です。



前回の話を含め、

少しみなさんが気になっているであろう事柄をご説明させていただきます。







なぜ、

あたしは子ども科の学校にいるのか、

みなさん、気になりません?



こんなにも口が悪く、

喧嘩っ早いあたしが、

子どもたちと上手に関わっていけるのか、

みなさん、不安じゃありません?





でもご安心を…。




あたしは、

子どもたちを愛して病まない人間の一人!


これでも根は真面目なのよ?



虐待やらいじめやら、

近代社会でたくさんの問題があるけど、

それをまだ社会の仕組みをよく理解できていない子どもたちが、

それらを経験するのはあまりにも酷だし、

あまりにも早過ぎると思うんだよ。




っということで、

ゆくゆくは、

児童養護施設で働く人になりたいと考えている。



まぁ、

いつも適当なあたしだが、

こればかりは適当ではいられないと思い、

鼻水流しながら頑張ったのよ!





とは言えど…






やっぱ授業とかだりぃぃーーーー!!!!












キーンコーンカーンコーン……。






90分の拷問…じゃなくて授業が終わると、

あたしは次の準備をするべくロッカーへと急ぐ。



「あぁ~。ねむっ!

なんであーも授業というのものは眠くなる物なのだ…。」




そう一人で授業への不満をつぶやいていると、




「あっ!翼ちゃんだよね♪おはよう!」



すると、

いきなり声をかけられた。


その子は、

少し明るめの髪色で、胸元まで長く、

パーマがかかっていた。


目はくっきり二重のようだが、

アイプチで作っているようだ。目の大きさが左右対称違う…。






そして服装は、

フリフリブリブリな格好…。

正直引いた…。








あたしは一目見て思った。





“あ…。この子とはうまくやっていけんわ…。“




直感でそう思った。




そんなあたしのどん引き具合を察することなく、

その子はルンルン声で話しかけてくる。




「ねぇねぇー!翼ちゃん移動するとき1人だよね?

あのさ、これからあたしと一緒に移動しない?ご飯も一緒に食べたいんだけど、いいかなぁ?」




ここでのあたしの正直な感想…。







(うわ、なんか嬉しい…。)





え?さっきと言ってることが違うじゃん!だって??




いや、

こういう風に誘ってもらったことがないから、

すごく嬉しいのさっ!


だって、

今まで1人、屋上で食べてたからさ…。


あれは実に寂しかった…。




っということで、

多少苦手なタイプとは言えど、

女子大生気分を味わうべく、

あたしは一緒にこの子と行動するぞ!







そのときのあたしは、

女子とはグループで行動しなくてはいけないもの、

という認識があったため、

その子と行動することは普通のことだと思っていた。











(よし、

ボロを出さないように頑張るぞ!)








「えと、あなたの名前はなんて言うのかな??」





ちょっと女子っぽく聞いてみた。






「あたしは、[煤峰 梨花]だよぉ♪よろしくね♪」




あっちの方がやはり上手だった…。



なぜ語尾をのばすのだ!



くっ、

難しい…。














キーンコーンカーンコーン…。









なんやかんやで、

今日1日の短大生活が終了した。






正直疲れた…。



何が疲れたって、

その子の話につきあうのが疲れた!!!





口を開けば、

「あの子のファッションおかしいと思うんだよねぇー。」

と周りの人の批判。

または、

「あのね、昨日彼氏がぁ~♪」

と自分の彼氏の自慢話…。




女子は今まで、

こんな苦労をしてきたのだな…。



あたし、

あのままでよかったかも。





疲れた体をフラフラと引きずりながら歩いていると、





「あっ!翼!!!そっちも今終わったんだね♪」




と、

介護科の方も今終わったのか、

叶が手を振りながら近づいてくる。



「おー!叶お疲れさま♪」



(そういえば、叶には全然疲れないな。

結構あっさりとした子だから、

気を使わなくてもいい存在なのかも。

出会いも結構あっさりとしてたし。)



「どうしたの?翼。」




急に声をかけられ我に返る。



「い、いや、何でもないぞ!途中まで一緒に帰るか♪」




そう言うと、

あたしたちは校門へと向かった。




そこには、

朝見た黒い車が止まっていた。




相変わらずタバコを吸っている。



「あの人、

なんの学科だろう。」




そうつぶやくと、

それを聞いていた叶が答える。



「あ、あの人同じ学科の人だ。」





ここから話が、

大きく変わっていく…。














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