第1話
スピリットの続編です。
朝6時俺はこの時間に起きて朝の鍛練にでなくちゃならない道場に入ると即座に背後から
「てやぁぁああ」
跳び蹴りがとんでくるが俺は半身、体をずらし跳び蹴りをなんなくよける
「また避けられたぁ」
と跳び蹴りをしてきた子供草野舞は悔しそうに『うぅ〜』と唸っていた。と思うと横から
「えいっ!!」
と幼い子供の声が聞こえると同時に俺の足目掛けて蹴りをかましてくるが俺は子供の軸足を払い子供は
「うぎゅっ」
と変な声を上げて床に転がる子供草野リンは鼻を押さえて涙目で俺を見る
「あのなぁ、舞、リン少しは違うて考えたらどうだ?」
俺がそう言うと舞が
「だって銀兄に正面から向かったって勝てっこないもん」
「だから他のやり方考えてみろ」
俺が舞に言うと床に転んで鼻を押さえたままのリンが
「たとえばどんなの?」
「自分で考えろ」
「「いぢわる〜」」
俺は舞とリンの頬を膨らます仕草に思わず笑ってしまった。するとリンと舞を笑い始める………お互い笑い終えると
「由香はどこいった?」
と聞くと
「「あそこ」」
と声をそろえて上に指差す俺が上を向くと同時に正面から衝撃が訪れ俺は押し倒される
「勝ったぁぁ」
と喜んで言ったのは草野由香。俺の上に乗る由香は
「銀次も少しは学習しなきゃね」
と笑いながら俺に言うと、舞とリンが俺の腕を取り腕枕にして
「「おやすみ〜」」
といって眠りに入る。が由香が二人の耳元で何か呟くと舞とリンは跳び起き道場からダッシュで出ていく。
「なんて言ったんだ由香?」
「ん〜ただ朝ご飯抜きにするよって言ったらあぁなったの」
由香の答えに苦笑いしていると由香が俺の体からおりたので俺が立ち上がると
「おはよう、銀次」
俺に笑顔で言ってくる由香に
「おはよう、由香」
と答え俺達は道場を後にする。
学校への準備も終えて朝ご飯に着く俺、由香、舞、リンは長方形のテーブルに着く。
俺の隣がリン。そして正面に由香が居てその隣に舞が座っている。いつも道理の日常を俺はふいに嬉しく思い、思わず笑顔になる。すると隣に座っているリンが
「どうしたのお兄ちゃん?」
「なんでもないよ、リン」
俺は笑顔のまま答えると正面に居た由香が小さく笑っていた。朝ご飯も食べ終わり学校へと向かう。
俺の名前は藤野銀次。
今いろいろあって俺は草野家に由香、舞、リンと四人でくらしている。
「銀兄、今日、武道祭あるよね」
「あぁ、小、中、高、大、の合同な」
「銀兄もでるよね?」
「どうだろな?」
「えっ銀兄でないの?」
「舞、安心しなさい、銀次にはサボらせないから」
舞が言う『武道祭』とは本来スピリットを使って戦うリーグ戦なのだがスピリットがなくなり中止になると思ったら武器しよう禁止の物となっただけで『武道祭』は行うらしい………
「………由香」
「なに?」
「俺はやる気ないぞ」
「へぇ〜、もし負けたらもう口聞かないから」
「………マジ?」
俺が聞くと由香は笑顔で
「マジです」
…………こいつ変わったな…………
そんな事を思っていると学校に着いた。俺と由香は舞とリンを校門まで送り俺達のクラスに向かう。教室に入ると
「朝から仲いいねぇ」
と男真田刃が話しかけてくる
「うるせぇよ」
俺は刃の隣の自分の席に座り由香は俺の後ろの席に座る。
「由香、おはよう」
「おはよう、真奈」
由香に話しかけたのは由香の小学からの友達の新井真奈だ。
「おはよう、刃に銀」
「おぅ」
「うっす」
俺と刃が適当に真奈に挨拶すると
『ゴンッ』
「「ってぇ〜」」
俺は由香に頭を殴られ、刃は真奈に頭を殴られ
「「朝はおはようでしょ」」
見事、同時に俺と刃は殴られ同じ言葉を言われる。
真奈はそんな由香を見て
「由香変わったね」
「そうかな?」
「うん、今までだったら『ちゃんとおはようって言うの』だったし」
「ん〜まぁ誰かさんが勝手なことばかりやるからついついこうなっちゃうんだぁ」
由香と真奈の話しの理由を知る俺と刃は苦笑いすることしか出来なかった。
理由は俺と刃がかってに『ウインドウ』に行った事がきっかけだった。帰ってきた俺は由香に散々泣かれ心配したと言われ勝手な事をしないと言ったが俺はその後の『ウインドウ』がやっていた人体実験に関わる奴を警察や刃の親父さん(スピリットでは言わなかったが刃の親父さんは闇の世界でもかなりの権力をもっている)に引き渡して一週間、何も言わずに家を空けてしまった。俺が家に帰ると舞とリンは俺に飛び付いて、大泣きした。その後の一週間は俺の両腕に舞とリンがくっついていた。学校も俺のクラスで腕を掴み離さない状態だった。
「銀兄と一緒にいる!」
「いる!」
と言って学校の先生に言って絶対に放さなかった。先生があきれて
「どうしてそんなに一緒にいたいの学校が終われば会えるでしょ」
と聞いてきたら舞とリンは
「「また勝手にいなくなっちゃうから!!」」
と言ってしまい俺は先生に睨まれたが本当の理由など言える訳がなくただ苦笑いをするしかなかった。 そして由香は俺が帰ると泣きながら俺をたたき
「嘘つき!!勝手にどこも行かないって言ったでしょ!!心配したんだから!!」
と言って以前とは違い俺にかなり厳しくなった。そして俺のいない間の由香の様子を訪ねると
「口どめされてるから言えない」
と言っていた。俺はそんな事を考えていると
「銀次!!」
「っ!!!!」
大声で俺の名前呼ばれて俺は我に帰った
「由香なんだよ大声だして」
「なんだよじゃないよ、もう。それでどうするの」
「なにが?」
「……聞いてなかったの」
俺は由香に睨まれ
「……ごめんなさい」
俺と由香のやり取りを見ていた刃と真奈は
「情けないぞ、相棒」
「じゃあ刃だったら、あれやられたらどうする?」
「謝る」
「でしょね」
俺と由香に気付かれないように小声で喋っていた。
由香は俺が謝ると『もぅ』と小声で呟き
「だから今日の武道祭も手を抜くの?」
俺はその言葉を聞いて慌てて
「バ、バカ俺はいつでも本気だぞ」
俺の言葉に不満の言葉を言おうとしたが俺が由香の耳元で
「ここ教室だぞ、俺が手を抜いてるって知ってんの由香と刃と真奈ぐらいなんだから」
俺がそう言うと由香は『ハッ』とし『ごめん』と小声で言った。
「でもさ、今日の武道祭合同なんだよ」
「それがなんかまずいのか?」
「舞とリンにばれるじゃん」
「あっ………」
俺は由香に言われた事に固まった。俺と由香は話しあうが
……………結論……………
「なるようになるだろ」
と適当な事を考えた。由香は俺の結論に『ハァ〜』と溜め息をはくが
「銀刃らしいね」
と笑ってくれた。そんなこんなで先生が来て発した言葉が
「逃げろ!!」
俺は
「何言ってんだ荒川、頭でも………!!」
「おい銀刃、ふざけてる場合じゃなさそうだな……」
「見たいだな」
俺と刃との会話に俺の後ろの席の由香と刃の後ろの席の真奈がよくわからないって感じで俺達を見るが俺と刃は既に俺達の『敵』に目を向けていた。
長いかも知れませんがお願いします。