表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/17

序章Ⅱ

序章Ⅱ


 華やかな栄華を誇った大陸統一時代が過ぎ、やがて大陸は様々な国の思惑の渦巻く動乱の時代に入り数百年。

 大陸統一という野望をその胸に秘め戦争を続ける国々の一つに「セレーク王国」という国がありました。長い長い年月をかけ、大陸中央部での確固たる地位を築き上げたその国は今一時の幸せな、平穏な時間を手に入れることに成功しました。人々はセレークの末永い未来を疑うことはせず、そしてこの幸せな時間が永遠に続くものだと疑いもせず、ただただ毎日呪文の如く、同じ言葉を繰り返していました。


「セレーク王家に神と天使のご加護を」


 と。

 全ては王家のために、国のため、そして自分たちのため、と。だから王家を守ることに何の疑問も持ちませんでした。

 口を開けば彼らは皆同じことを言いました。

「王家は至高の存在である「五大家」の末裔の治める北の大国と縁深い家柄。そのような存在に治められるこのセレーク王国はなんと神聖で尊い国なのだろう」


 疑いもしなかったのです。

 疑えなかったのです。

 王家も、国民も、疑うすべを知らなかったのです。


『至高なる血』が何を生み出したのか

『アレ』がどんな脅威になりえるのか。


たった一人の人物がそれに気づいた時にはすでに遅く、しかしそれでもその者は一計を講じ、そして王家と対立したのでした。


しかし、全ては遅すぎました。


かくして、神は、天使は聞きました。


たった一人で希望が絶望だと訴えた者。


信じ続けたいと願う希望を信じた王家。


はたして真に正しいのはどちらかと。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ