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7—18 チームBその2


 陣大(じんだい)汐梨(しおり)


 おっとりお姉さん。大抵のことは怒らず許してくれる。


 口癖は「あらあら」。よく事務所のソファーでネコネと昼寝をしているのを見かける。


「あのデッカい山は、山ってコトぉ!?」


 柑奈(かんな)は興奮気味に巨大な足の先に見える丸みを帯びた2つの山を指差した。


「何言ってるかわっかんないんですけど、山です!」


「じゃあエルちゃん! 私をあの山まで連れてって!」


「はい?!」


「あんなおっきい胸にダイブしたいじゃん!!」


「………確かに!」


 柑奈とエルは何故か意気投合し、柑奈を抱えてエルは飛び立つ。


 真上に到達すると2人はスカイダイビングのように飛び降りた。パラシュートは無い。


 しかし残念な事に汐梨の右手が動き2人を虫を払うかのようにペシっと弾き飛ばされた。


「「あああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………」」


 遠くへ飛ばされて見えなくなった2人を見た響とリアは呆れて頭に手を当てた。


「アホ過ぎるでしょ……」


「確かに、巨乳や爆乳を通り越した存在には興味があるね」


「マジかよ羽海(うみ)、普通に引くわ」


「冗談ですよ、アタシは(せい)先輩くらいの胸が好きですよ」


「マジかよ羽海、ガチで引くわ」


「どうして!?」


 そこへ柑奈たちが戻って来た。


「リアちゃーん、回復してー」


「馬鹿は治せませんよ?」


「バカじゃないもん!ロマンだもん!」


「いや馬鹿だろ」


 響が横でボソッと言う。


「あんな約束された夢の大地にロマンを求めるのは当然の事でしょ!」


「どーせ挟まれて窒息するのがオチだから」


「かーっ夢も希望もあったもんじゃないよ」


「そんなのに夢も希望も抱くなよ…んな事より、汐梨をどうするか、でしょ」


「現状、寝てる……でいいでしょうか?」


 リアは巨人(汐梨)を観察しながら言うと、他の面々も頷いた。


「顔を見てないから分かんないけど、エル、どうだった?」


「寝てますね、寝返りうってますし」


「じゃー起こすか」


 柑奈の発言にまもりが質問する。


「どうやってですか?」


「せーちゃんが居るじゃん。幸いケモ耳が居ないし」


 7人は汐梨の顔の横まで移動した。


「じゃ、行きますよー」


 晴は大きく息を吸って。


「わあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁああああああああああああああああああッッ!!」


『なーにー? うるさいわねぇー』


 汐梨の頭に響くほどの大きな声に全員が耳を塞いだ。


「せーちゃん以上にうるさいっ!?」


「晴のはただの大声で、音波攻撃みたいなもんッスからね!」


『何か聞こえたんだけどー……何て言ってたのかしら? あ、小人が居るわ!』


「誰が小人じゃーお前がデカいんだよ汐梨ぃぃいぃいっ!!」


『あ、晴の声が聴こえるわ! 元気ー?』


「元気だけど、元のサイズに戻れねーの?! 巨人化解いて!」


『え? 皆んなが小さくなってるんじゃないの?』


「明らかに周りの景色ともサイズ感があってないだろー」


『ミニチュアの世界かと思ってたわー! そう言えばいつだったか巨大化したのを思い出したわー』


「早く戻ってくれーお前の声がデカすぎて耳が痛い!」


『どうやって?』


 その後、晴の色々な意見を聞いて試した結果、汐梨は無事戻れたのだった。


「さらば、私のロマンっ」


 柑奈が涙を流した事に響たちは気付いたが、誰も突っ込まなかった。


「ロマン?」


 汐梨を除いて。


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