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7—17 チームBその1


「巨人が居るぅー?」


 柑奈(かんな)は素っ頓狂な声を上げた。


 (ひびき)は地図と睨めっこしながら頷くと、柑奈が覗き込んできた。


「それってこの辺なのー?」


 地図上に赤いばつ印が描かれていたので、柑奈は指差す。


「とくに何も見当たらないですねー」


 まもりとエルがキョロキョロと周囲を見渡すが、岩場とか丘?黒い山は見えるが何も見当たらなかった。


「目撃されたのがこの辺ってだけで、ここに居るかはわかんない」


 響も周りを見て確認する。


「ひびきちゃん地図読めるのー?」


「よーめーまーすー! あそこに電柱みたいな魔物避けのが建ってるでしょ? アレが目印」


「ふーん…? じゃあ今は居ないじゃん、居たらわかるし」


「そもそも、何で巨人探してんスか?」


 少々重い荷物のカバンを背負いながら(せい)が遅れてやって来た。


「目撃されたのがここ数ヶ月以内で、メンバーの誰かが巨人化してる可能性があるから」


「そんな馬鹿な」


 半信半疑な晴に同意するように柑奈もうんうん頷く。


「巨人が居たら小人も居そうだよね」


「可能性なんだから、それも否定はしない。私らの世界の常識が通用しない世界だし」


 響は地図を折りたたむとスカートのポケットにしまった。


「果物とって来ましたよー」


 そこへリアと羽海(うみ)が果物を抱えて戻って来たので休憩の準備を始める。


「これって食べて平気なの?」


 柑奈がリアの持ってる果物をじーっと見て観察する。リアさそれをひとつ取って柑奈の口に突っ込んだ。


「図鑑観て確認したので大丈夫です」


「何これ甘くて美味しいー、水分すごー! 桃? 梨?」


「桃と梨って全然違うじゃん、わかんないの?」


 柑奈がテンション上げながらムシャムシャ食べての感想に響は若干呆れながら羽海から手渡された果物を(かじ)る。


「何これ美味しい、柔らかくて食べやすい…リンゴじゃないよね? 苺?」


「リンゴと苺も全然違うじゃん」


「食感の話をしてるんですー」


 柑奈の指摘に響が反射的に答える。


 他のメンバーも食べるも、知っている味がどれに該当するのか答えが見つからなかったが、美味しいとだけわかった。


「いや全員食レポ下手くそか!」


 晴が思わずツッコミを入れる程″美味しい″と″柔らかい″以外の感想が出なかったのだ。


「ご馳走様でした」


 見た目リンゴ、食感苺、味は別の果物。


「図鑑には何て書いてあるんですか?」


 まもりがリアに質問すると、リアは図鑑を開いて確認する。


「メロン」

「絶対違う味!」


 晴は思わずツッコんだ。


 

 その後7人は近くに見える2つの丘へと向かう。


「なんか、細長いような…?」


 柑奈が目を細めて見つめていると、それは動いた。


「動いた!?」


「やっぱりと言うか、足、ですよね!?」


 エルが叫ぶと、それに応えるかのように片方の足が浮かんで交差させた。


「寝返り?!」


 軽く地響きで躓きそうになる。


「エルちゃんさー、ちょっと上空から見て来てくれない?」


 柑奈が両手を合わせてお願いのポーズをした。


 エルは翼を羽ばたかせて飛び上がると血相を変えて戻って来た。


「き、巨人だ巨人!! 陣大(じんだい)先輩の巨人!!」


「なぬぅ!?」


 柑奈は素っ頓狂な声を上げた。



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