表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/148

6—5


「遅いよタカミーどこ行ってたの」


 椿芽(つばめ)はログハウスの屋根から全体を見渡すと、風香(ふうか)に気が付いた。


 一瞬目を見開いたがすぐにキツく目を細めて睨みつける。


 そして屋根から飛び降りると沙智(さち)に向かって叫ぶ。


「沙智はこっちに来て琥博(こはく)を手伝え、私はそっちを対処するから」


「えーっ真希(まき)せんぱいと一緒が——っわかったよ」


 沙智は椿芽の眼光が鋭くなったのに気付き渋々従う事にした。


「エネルギーがまだ十分では無い、再び捕まえるか直接アクマに食わせるかだ」


「……お世話になった先輩方を食わせる事だけはしたくなかったんだけどね……仕方ないか」


 琥博は腰に手を当てて試験管とビー玉を取り出し構える。


 相対するのはエルと陽子(ようこ)吹雪(ふぶき)にセミノとマホと羽海(うみ)である。


「6人でいいんですか? 全員でもいいんですよ?」


「強がるなよ、本調子じゃなくてもこの人数で負けるとかないんだ」


「あれぇ? フラグですか?? 私の戦闘スタイル知らないのに」


「腰が引けてるヤツに言われたくないわ」


 エルと琥博が互いに挑発し合う。




「さっさとエネルギーくれた方が後々安心ですよー? 装置のとこに戻りましょーよ」


「ふざけるなぁっ!! あんな空間に居た方がしんじまうわ」


 琥博たちの少し横に立った沙智は気怠(けだる)そうに頭をポリポリ掻きながらぼやいた。


 それに対して(せい)が怒鳴る。


「まあ何があったか知らないけどさ、アクマとか言う奴に味方するんならこーするしかないよね…?」


 柑奈(かんな)がカードを片手に一歩踏み出した。


 ここに居るのは、晴と柑奈、(ひびき)にリアとまもりの5人。それらを見回した沙智は溜息を吐くと


「ひとりに対して5人がかりとか酷く無いですか? せめて1人ずつ」


「残念だけど、これは勝負じゃない。卑怯だろうが何だろうが、負けられない闘いなんだよ」


 響は太腿に携帯しているナイフを取り出して構える。


「ガード2人に近接系が1人か……相手になりましょう」





「まさか亡霊になってまで現れるとはな」


「自分でも生きてるのかさえわからない……何でここに居るのかも……確かに心残りはある。例えこの戦いが終わって消えるとしても最後まで戦い続ける。恐れるものは何も無い」


 風香(ふうか)は刀を抜き構える。椿芽は最初からムチを構え間合いをはかっている。


「お前が私に勝てない理由のひとつに、甘さと言うのがあった。怒っていても決してお前はかつての仲間をコロせないってな…自分がどうなろうと」



「悪いがその戦いは止めさせてもらうぞ風香」


 真希(まき)が2人の間に割って入った。


「! 何でですか」


「とあるスジからの情報でな。風香には別の奴と戦ってもらいたい……光の刀を使えるオマエにしか出来ないんだ」


「! っどこからそんな話が」


 真希の言葉に椿芽は険しい表情になる。


 気にせず真希は続けた。


「コイツらが必死こいて復活させようとしているアクマ、そいつを倒せるのは光の属性しか出来ない。弱点付ける風香が適任なんだよ」


「……椿(つば)ねえとは戦うなって事ですか…?」


「ああそうだ。不完全体だろうが何だろうが倒して来い」


「私がそれを許すとでも?」


「許す許さないはどうでもいい。力尽くで行かせてもらうから」


 真希が不適な笑みを浮かべながら椿芽と対峙する。


「行けっ」


 その言葉と同時に風香は駆け出す。椿芽はすぐさまムチを飛ばすが


「ッ!?」


 ムチは別方向に弾かれた。


「ウチの相手をしてもらうよ、椿芽」


 ミカがファイティングポーズを取りながら現れる。


「ボクとも遊んでもらうよ」


「ミカ先輩にネコネ先輩ですか。邪魔をしないでいただきたい——ッ」


「よくかわしたね」


 椿芽の後方に回り込んでいたイズナが爪で攻撃仕掛けたが、椿芽は翼を使って真横に飛んで避けた。


「貴女の今日の運勢は凶。足下にご注意を」


「!?」


 飛んだ先に待ち構えていたのは潤葉(うるは)だった。椿芽が片足を地面に着いた瞬間に強烈な重力が椿芽を襲う。


 両足で踏ん張り地面に膝を付かないで堪える。


「他の人のデータはあっても、私の戦い方は風香ちゃんでも知らないからね。対応が遅れるでしょ」


 風香から聞いた情報で、メンバーのあらゆる攻撃パターンをシミュレーションして戦う椿芽は完全初見の潤葉の攻撃は確かに情報が無いから対策のしようがなかった。


 そこから更にミカの踏み付けにより椿芽は地面に押し潰されるように倒れた。


「……こん、のぉぉおぉぉお」


 目を見開き全身の力を振り絞って無理矢理身体を起こそうと踏ん張る。


 そして翼を大きく羽ばたかせた椿芽は重力圏外へと飛び退き、ミカの猛攻を凌ぎながら上空へと飛び上がった。


 戦いは各所で始まった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ