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4—11 チームBその3


「ホンッッットすみませんでした! (怯える表情のリーダー可愛いかったなぁあぁ)写真撮りたかったなぁ」


「もれてるもれてる! 心の声もれてる!」


 両手を合わせて土下座する勢いで莉衣奈(りいな)に謝るセミノ。


 しかし少々ニヤけて呟いたのを柑奈(かんな)に突っ込まれた。


 それに「あ」と気付き重ねて謝罪するのだった。


「流石に虫が平気な人はこの中には居ないよ」


 柑奈の発言に他のメンバーも頷く。

 それを見たセミノは肩を落として項垂れた。


「うぅ……そーなんですか、その辺の事情知らなくてすんませんでした」




 それから歩く事3日目、ついに目的の街へと辿り着いた。


 外壁が高すぎて見えにくく、千メートル近くはあるそうで。


「魔物に攻め込まれない為に造られたんですよ、半月くらい前に」


 セミノは入口の門番の所へ歩いて行く。


「お疲れ様でーす! 友達も入りますよー」


「何名ですか?」


「え?」


「こちらで数えます、………あなたを入れて8名、通行料80万頂きます」


「は、は、はちじゅうまんんんんんんッッ!? 通行料って何ですかっ?!」


「ひとり10万、これは2日前に決められた事です」



「おいっ30万って何だよッ俺は帰るだけだぞっっ」


 近くから別の男性の声が聴こえてきた。


 どうやら街から出る所みたいだが……


「………あれも2日前に?」


「はい。一人当たり入るのは10万、出るのは30万です。入るならお支払い願います」


「ぐぐぐ……引き返します」


 セミノは大股で怒りを露わに莉衣奈たちの所へ戻って来る。


「マジで意味わかんないんですけど!」


「このぼったくりの街はスルーしよ!」


「この街に誰か居るんじゃなかったですっけ?」


 セミノと門番のやり取りを見ていた莉衣奈たち、特に柑奈は即断即決で歩き出した所をリアが引き止める。


「その子を呼び出せないかな」


「出るのに30万だっけ? 難しいんじゃないのかな」


「いえ、たぶんその人はタダだと思いますよ。お金関連に絡んでるハズなんで」


 莉衣奈と響の会話にセミノは続いて入ると、小声で説明を始める。


 この街が魔物に襲われていた所をセミノともう一人は助太刀に入り助けた。


 その感謝として、何かお礼をと町長に言われたその人は自分の住処が欲しいと、街のど真ん中に高いビルを建築。


 造ったのは、その人のスキルで召喚された妖精さんたち。


 何百という数の妖精さんがせっせと作業し、ものの2日で完成させた。


 50階という高いビルの頂上で現在生活しているそう。


 街の外壁はその後に造られたという。


「街の決め事にも意見出してますし、今回の通行料は絶対絡んでると思うんですよねー。あーしの居ない間に……」


「あー……誰だかわかったかも」


「私もです」


 話を聞いていた柑奈とリアは呆れたように肩をすくめた。


 他のメンバーも同じ感じで、莉衣奈は苦笑いしていた。


「あと、気まぐれに妖精さんで監視してたりするんで、声のボリュームには気をつけてください」


 妖精さんは小さく透明化も出来るので、噂話とかも聴いていたり。ただそれも暇つぶし程度なので、そこまで警戒しなくてもよさそうではある。


 悪口以外には。


「やっぱ、いつも通り上から入りますかねー」


「それって……もしかして…?」


 莉衣奈の顔が引き攣る。


「はい、カブくんに運んで貰うんです」

「私はここに残るね」


「それしか方法無いんですよーリーダあぁぁ」

「ちょっと釣りでも………あ」


 セミノから視線を逸らした莉衣奈とエルの目が合った。


「エルちゃん、飛べる…よね?」


「あ、はい……練習中だけど…」


「お願い出来ないかな?」


 エルは莉衣奈を抱えて飛び上がり、その後にセミノに呼ばれた巨大サイズのカブトムシと蝶々が来て他のメンバーは躊躇いながらも乗るのだった。



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