4—2 チームAその1
「———ッぐ」
高さ8メートルの2本の円柱に張り付けにされた少女2人。
半透明のケーブルのようなモノが全身巻き付き、ドクドクと脈を打っている。
その度に2人は苦悶の表情で耐え、互いに励まし合う。
こんな状態になってから何日経過しただろうか……。
「ミカ………っ」
「潤葉、もう少しの辛抱だか、ら……」
「本当に御二方の友情は素晴らしいですねぇ」
「………っアンタ、一体何が目的なのさ」
潤葉はフードを被って顔が見えない男を睨み付ける。
「最初に申しました通り、あなた方のエネルギーを少々頂ければと」
少々どころでは無い、何時間吸われ続けていると思っているのだ。
怒りの感情を抱いても出す気力が薄れている。
男にどんな質問をぶつけてもお決まりの文言しか喋らず、無駄に終わるだけ。
吸うのに使っているケーブルなのか管なのか、ミカに巻き付いている方が太くて……潤葉の倍以上のエネルギーは吸われているんだと思う。
そもそもエネルギーが何なのかもわからない。
知らない場所、2人で何とか過ごして来たが知らない事ばかり。
潤葉は泣かない。ミカの方が辛い思いをしているから。
男は2人の様子を見に来ただけで、すぐに居なくなった。
「………潤葉、もう限界が近いからさ……」
「———ミカ?」
「不思議なことにさ……潤葉のケーブルを切ってやれそうなんだよ。この歯で」
「………は?」
2人の距離は3、4メートルは離れている。
縛られて身動きの取れない現状で、顔を近づけるなんて不可能だ。
「違うとこ噛んだらごめん、いくよ——」
ミカは口を開けて狙いを定め、ガブリと何かを噛んだ。
「っつ———!?」
潤葉は腕を噛まれた感覚があり、痛みを感じた。それを何度か繰り返され次第に締め付けられた感覚も無くなって。
「あ゛」
支えの無くなった潤葉の身体は地面へと落下して行った。
「ああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ………」
「ごめええええぇぇぇぇぇんんんん………」
ドサッ
「いったーって何で無事なんだ?」
盛大に尻もちをついた潤葉だが、予想に反して怪我も無く驚いた。
そんな事よりと立ち上がり、まだ張り付けにされているミキへ向かって叫んだ。
「早くミキも降りて来なよ!!」
「……………」
しかし返事は無く、潤葉はケモ耳をピョコンと出して聞き耳を立てる。
「残念だけど、自分は無理なんだ……何とか潤葉だけでも逃げて……」
「! 絶対に助けを呼んでくるから」




