4—1
「えー、これからチーム分けをしていきます」
全員が一斉に静かになり先頭の莉衣奈に視線が集まる。
その隣に少し間隔を空けてイズナが立ち手を挙げる。
「えと、自分のチームとリーナちゃんのチームに分かれようと思いまーす」
「既に選考は済んでいるから、今から名前を呼ぶ人は私、皆野莉衣奈のチームだからね」
莉衣奈はひとつ咳払いし言う。
「柑奈ちゃん、響ちゃん、リアちゃん、羽海ちゃん、エルちゃん、風香ちゃん。が、私と西側を回るチームね」
「はーい、残りが自分のチームでーす以上!」
「ぶーぶー」
残りのメンバー達から不満の声が上がる。
「なーにが不満なのさ」
「こっちも名前を呼んでくれないと、落選したみたいじゃないッスか!」
晴が挙手して発言する。それに周りが続いて肯定した。
それを受け、イズナはやれやれと頭をポリポリして。
「じゃあ……えー……マホセイネコネマモ「ちょいちょいちょい!ストップ」
再び晴が発言する。
「んな呪文みたいに言わないでくださいよ!?」
「じゃー真面目に行くよー。マホちゃ「はーい」セイち「はい!」ネコ「はいは〜い」マモリちゃ「はいっ」フブキちゃ「はい」ヨ「はい!!!」———言わせろよ!?」
イズナは叫んだ。
せっかく真面目に呼んだというのに、6人とも途中で返事を挟んでくるものだから。
イズナは膨れっ面になったが、周りは大笑いした。
「莉衣奈ちゃん莉衣奈ちゃん! こっちも何かやろーよ!!」
「いちいち対抗しなくていーの!」
満面の笑みで莉衣奈に迫る柑奈の頭を響が軽くはたく。
「んー……名前呼びはさっきしたしな、あ」
莉衣奈は閃いたとばかりに手をパンっと合わせる。
「皆んなの名前を逆さまに読むからさ、それで返事してよ! 出来なかった人は罰ゲームね」
「え゛」
柑奈、響、リア、羽海、エル、風香は身構えた。
「いっくよー、”ちゃん”は省くからね。アリ「——はひっ」ナンカ、ミウ「はい」カウフ「ぁ」キビヒ「へ」ルエ「はいっっ」———柑奈ちゃん、響ちゃん、風香ちゃんアウト」
「名前二文字ズルくない!? ナンカって何!?」
「おめーの名前だろ柑奈、わかるでしょ」
「返事が”へ”の人に言われたくないんですけどー?!」
「お口ぽかーんの人に言われたくないんですけどー?」
顔を近付けて威嚇し合う2人と、反応はしたけど返事が”あ”しか出なかった風香は罰ゲームとなった。
「今晩の夕飯のおかずを調達して来てね」
3人は渋々了承するのだった。
7人ずつになり、東側と西側それぞれに出発。合流は島の最北端にある街。
「リーナちゃん、またね」
「うん、イズナちゃんも元気で」




