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2—2


「リーダー!あっちの屋台で魚の塩焼き売ってましたよ!食べませんか?」


「え、でも私お金持ってない……」


「大丈夫です!自分が買ってくるので」


 そう言うと風香は走り出した。

 港町に到着すると、飲食店やら洋服屋やら沢山のお店に加えて屋台まであり、マホや風香、ネコネは好きに行動し始めてしまった。


 お金なんて持ってるのかと疑問に思うと、リアが心配ないと教えてくれる。


「あの村に行く前に、簡単なバイトをしまして……そこそこお金は持ってますよ」


 ほら、と見せてくれたお金は硬貨と紙幣だったが、知ってるお金とは全然違った。

 ただ、バイトをしたのはリアと風香とネコネなので、マホがお金を持ってるかは不明なのだそう。

 3人はいつから一緒なのだろうと莉衣奈は疑問に思う。


「時間の感覚が狂ってしまってて……まだ1ヶ月は経過してないと思います」


「そっか……私たちとはだいぶ違うんだね」


「この街には、冒険者ギルド的なモノはないのかい?」


 少し離れたベンチ横にあるマップを眺めていたイズナが呟く。

 ファンタジー世界なら普通にありそうなモノではある、魔物が存在しているのなら尚更。

 だがマップと睨めっこしていたイズナはがっかりした様子で戻って来た。


「我々に必要なモノはまず金だろ? 飲まず食わずで宿屋にも泊まらず野宿の繰り返し、丈夫とはいえ、いつまで耐えられるかわからない。ならば手っ取り早くクエストというモノで稼げないのだろうかと考えるわけなのだが……残念ながらマップには乗っていなかったよ」


「リアちゃんたちは何で稼いだの?」


「飲食店のお手伝いとか護衛ですかね」


 ネコネがレストランで食事をしたところ、財布にあった普段のお金では支払いが出来ず無銭飲食扱いになってしまい、タダ働きで許してもらいその後プラスになるまで働いたそう。


「ここが異世界だなんて知らなかったですからね……普通に自分たちのお金をだしたんですよ」


 リアが遠い目をしていると、魚の串焼きを数本を手に駆け寄ってくる風香とネコネの姿が見えた。

 ネコネは両手に持った魚を嬉しそうに頬張って、全部食べる勢いである。風香は人数分、一本ずつ配る。

 莉衣奈は一口かじりながらネコネの食べっぷりを眺める。


「ネコネちゃんて、結構お魚好きだよね」


「肉と魚どっちかと聞かれたら迷わず魚って答えますねー回転寿司とかよく行ってましたし」


「私は割と焼肉が多いかな、行くメンバーはバラバラだけど」


「あー……焼肉好き多いですねーウチのメンバー、おかげでコラボとかありましたもん」


「テレビとかラジオとかで好きな食べ物で焼肉ーって答える子が割と居て……私はパスタって答えたっけな」


「ラーメンも良いですぞ、二人とも」


 食べ終えて、ゴミを捨てに行っていたイズナちゃんが戻って来た。


「イズナちゃんの好きなのは激辛系だよね、私苦手なんだけど」


「誰かと食べる時は激辛じゃないから大丈夫」


「話変わるけどさ、この街で船に乗るんだっけ……? 流石にそのお金はないよね」


「全員分のチケットを買う余裕はないかもですねー」


 ネコネがそう言うと、リアがため息を吐きながら


「思ったより高かったです……別に豪華客船とかじゃないんですけどね……一般人向けじゃないです。ニホン換算だと一人あたり十万は取られます」


「船に乗ったこと無いから基本料金がわからないけど……高いね」


「別の方法を探すしかないですね」




 のんびりベンチに座りながら話していると、遠くからマホの声が聴こえてきた。よく見ると手には何か紙がある。


「ごーがいごーがーい!!」


「号外?」


 マホは手に持った紙を莉衣奈に渡した。受け取った莉衣奈が眺めると、そこには———


「貴族の息子結婚……相手の名前は、ハニー? でもこの写真……」


「ウミちゃんじゃないかーーー!!!?」


 イズナが叫ぶと、周りの風香たちも一斉に号外新聞を見る。

 全員言葉が出なかった。



 羽海と貴族の息子との結婚記事は街中に配られ、そして張り出されていたが

 注目しているヒトはほとんど居なかった






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