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あなたと最初で最後の恋を  作者: 原案:武 頼庵(藤谷 K介)様 作者:本羽 香那
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どきどきの初デート


 次の週末、早速彼とデートをすることになった。というか私の方から誘ったのである。少し気が早いような気もしたが、元々時間もないし、恋愛と言ったらやはりデートが出てきて、グイグイと彼に迫ったのだ。彼は喜んでと拒むことなくOKを出してくれて一安心していた。


「渚さん、待たしてすみません」

「来たばかりだから大丈夫です」


 本当はワクワクして30分前から来ていたのだが、彼にそんなことをいうのは恥ずかしいし、彼に待たせたと思われたくないので軽く嘘を吐いた。それを聞き彼は安心して笑みを浮かべる。彼自身も約束の10分前に来ており、律儀であることを示していた。


「渚さん、とても可愛らしい服装ですね」

「ありがとうございます」


 デートなので、張り切ってお洒落をしてきたのだ。本来なら化粧やネイルなどもしたかったが、肌も病気のせいでそこまで強くはなく、医師にはあまりしないように言われているため、服装の方に力を入れた。普段はこんな淡い色の可愛らしい服なんて着ないため、似合っているか不安だったが、彼に褒めてもらえて安心した。


「康太さん、折角早く来たのでもう行きましょうか」

「そうですね」


 早速デート開始である。今回は私が誘ったため、こちらで全てプランを立てていた。デートと言えばお家デートや映画館デートなど様々あるが、自分の家に上げるのは様々な薬や診断書などを見られて病気のことが知られる可能性が高いため無理であったし、映画館だと見ている間は静かにしないといけないため盛り上がりにかける気がする。そのためまずは仲を深めようと、お洒落なカフェに行った。


「渚さんはこういう店が好きなのですか?」

「ええ、素敵ですよね」


 彼からの質問は正直YESでもNOでもなかったが、ここは流れ上YESと答えた。その返答に彼は少し不思議に思ったのか、少し首を傾げながらも、私と同様に素敵ですよねと返してくれる。

 席に着くとお互いに好きな物を注文して、そこからは他愛もないお喋りをしていた。会話は相変わらず二人共にまだぎこちないものの、思った以上にとても楽しい時間を過ごすことが出来たのだった。


 少し気が早いかなとも思うけど、心の中にその余韻が残るうちに、私は彼に問いかける。


「あの……次のデートいつにしますか?」


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