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あなたと最初で最後の恋を  作者: 原案:武 頼庵(藤谷 K介)様 作者:本羽 香那
14/24

森林でデート


 今日は私が森の方まで散歩したいと要望して、彼と公園で待ち合わせをしていた。

今日は集合時刻よりも15分前に来るよう到着すると、同じ時刻に彼も公園にやって来た。今回はどちらも待たず、そして待たせずである。


「渚さん、今日も素敵な服装ですね!!」

「ありがとう。康太さんも素敵な服装ですよ」


 そうやって私達は微笑み合う。いつもやっているやり取りなのに、毎回和むのだから本当に不思議だ。このやり取りが終わるとお互いに手を出し合って指を絡めて歩き始める。これも毎回やっていることなのに、やはり話したことで気が楽になってより幸せな気分を味わっていた。


 今回何故私が森の方へ行きたいかと言うと、それはやはりそれは病気に関わる。この病気は体の機能がだんだん弱くなって亡くなるもののため、そろそろ体が言うことを聞かなくてもおかしくないと医師から言われていた。そのため、まだ体をしっかりと動かせるうちに遠出をしたいと言ったのだ。彼が快諾してくれたため、今日は朝から夕方に掛けてのデートをすることになった。車ではなく歩きであるのは単純にお互い免許を持っていないから。それに一緒に歩いている方が距離も近いため、より安心するからでもあった。


 流石にずっと歩くと疲れるので、たまに休憩しながら目的地に向かう。お昼になるとちょうど良い感じのレストランがあり、そこに入って昼食を取ることにした。

 そこのメニューは豊富にあって、どれも美味しそうなため、何を頼もうか悩んでいたところ、彼はもう何にするか既に決めたようで、メニューを閉じて元に戻した。


「康太さんは何にするつもりですか?」

「僕はやはり海老フライですね。単純に好きな物を食べたいです」


 確かに彼は海老フライが大好きで、レストランや定食屋に来る際はよく注文していた。私も海老フライは大好きだ。


「渚さんは何にするかまだ決めていませんか?」

「今決まりました。私も康太さんと同じ理由でオムライスにします」


 私が海老フライ以上に好きな物は卵料理。特にオムライスは別格だ。チキンライスと卵の組み合わせがたまらない。


「じゃあ注文しますね。海老フライとオムライスそれぞれ1つずつ。またご飯大をお願いします」

「海老フライとオムライス、ご飯大、それぞれ1つずつですね。承りました」


 私がオムライスの写真を見て美味しそうと見つめている間に、彼はさらっと注文をしていた。こういうのを早くやってくれるのは、時間が経つとまた悩みだす自分にとって本当に有り難いことだった。お腹が空いているので早く食べたいなと思いながら彼と話して料理が来るのを待っていた。


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