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詩歌集

蝶の翼




 ぴるるるる…




 人々が行き交う、街中。


 スクランブル交差点。


 雑踏のなか。


 羽を震わせながら飛ぶ、一匹の蝶。


 何かを、探すように。


 誰かを、探すように。


 ぴるるるると羽を震わせ、ふわふわと飛び回る。


 花畑で蜜を探すように。


 雑踏に流されていく人々のなかを、探し回る。


 すると、背を丸めた一人。


 君だ。


 蝶は君を見つけると。




 ぴるるるる…




 羽を震わせ、そして。


 君の。


 君の、背中に飛びこむ。


 蝶が君の背中に飛びこむと。


 君の背中から、キラキラとした蝶の羽がはえる。


 君の背に、立派な蝶の翼がはえる。


 蝶はずっと…ずっと、君のことを探していた。


 翼の持ち主を…君を、蝶はずっと探していた。


 君の背で震える、キラキラとした蝶の羽。


 蝶の翼。


 蝶の翼が戻ったその時、君は───────…




君の蝶は。


君だけの翼を渡しに。


君を求めて。


君を探して。


時を超え。


時を渡り。


今を。


今も。


彷徨っているのだろう…

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― 新着の感想 ―
[良い点] その蝶はあの人に羽を与えるためにこの世界にいるのでしょうね。 羽を与えられたあの人は、美しく自由にこの世界を飛ぶことができるようになると思います。
2022/11/03 00:41 退会済み
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