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こころにすむもの

作者: みなはら

もう少し詰めたかったのですが、

つかれた身体と心では、

今はこれがせいいっぱいですね(苦笑)


ふとしたことで、

こころの内に鬼が棲む


相手とやりとりした、言葉のニュアンス


言い方や、受けとり方、

釈然としないものが残る時がある


疑問は膨れあがり、

疑惑や悪意へと変貌し、

議論は諍いに、

こころの傷つけあいは、やがて相手との断絶に至る


そして時には、現実の傷つけあいへ




鬼はお互いのこころに棲み、

悪意をちらつかせる


相手に気を使う善意が、

相手へと鬼を遣う悪意へと変わる




ふと立ち止まり考えること


自分のいま思うことは本当に正しいのか?

相手を想う気持ちが言葉の内に感じられるか?

自分の発する言の葉の向く先は?

こころの内に棲むのは何か?



そこに記した言葉は、本当にあなたの書きたいこころなのか?




相手に気持ちを向けること


相手のことを理解しようと努め、

感じること、考えること





相手に気を払うということ


相手への鬼を祓うことにつながる






人は間違う


勘違いをし、

行き違いを起こす


掛け違えた言葉のやりとりが、

白熱した鋭さの言葉へと、

赤黒く濁る悪意の言葉へと変貌する



ひとは些細なことで、

人から鬼へも、

天使から悪魔へも変わりゆく


そして少しの理解で、

鬼から人へと戻り、還る




くるりと返る天使と悪魔


くるりと戻る鬼と人





天使も、

悪魔も、

鬼であることも、

人であることも、


人として人のこころの在り方として、そう変わらない


きっと、そういったことなのだろう




それは、人の持つ幾つもの面の一つで、

見える角度、取り違えた見え方ひとつで

悪意も善意も、掛け間違えたボタンのように、

自らの心へとついたり、

そこからはなれたりするものなのかもしれない



こころの鬼を祓うのは、

お互いのこころの理解と、

自らのこころを受け入れること


その想いを、こころを、

しっかりと見定めること






あなたのこころに棲むのは……、


いまの言葉を発しているのは……、


鬼か……、それとも人か……?



















そして、わたしのこころにすむものは……












-蛇足、または言い訳-


気を払うは造語ですね(-人-;)

意味(ニュアンス)として通じてしまうかもしれませんが、

注意を払うが正しい言葉です。


正しくない言葉なのですが、

語感を意識するために、敢えて誤った言葉を使ってみました。

ご容赦くださいませm(_ _)m



こうした言い訳を書きながら、

間違いの言葉を使ったことも、この文章で書いた想いへと寄り添うものであることに気づきました。


まあ、たまたまですけどね(苦笑)




-追記です-


この文章を書いた呼び水となったのは、漫画家、成田美名子さんの作品、『花よりも花の如く』20巻の、安達ヶ原の演目の物語からです。


人が鬼になる。鬼は鬼のまま生まれる。

鬼の生まれる理由に想いを馳せる能楽師の主人公。

そして日常の出来事に潜む鬼の思考。


ふとしたことで、人が人でなくなる瞬間というものはあるようです。

人が鬼になるきっかけというのは、本当に些細なことだけなのかもしれませんね。



人の作り出すものの中には、時に神も鬼も生まれることがあります。

人のこころはとても繊細で、深く広大なのでしょう。

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― 新着の感想 ―
[一言] 奥州安達ヶ原の鬼(黒塚)の伝説。 古い古い物語ですね。 多くの作品で悲しいモチーフとして扱っている、不思議な鬼の話。 その漫画は知らないのですが、どんなふうに扱っているのか読んでみたくなり…
[一言]  読ませていただきました。 よく、自分じゃなく、相手の事、立場に立って考えなさいと言われることがありました。 その事を思い出して、かなり、どきりとさせられました。 相手に知らせたい、教え…
[良い点] >あなたのこころに棲むのは……、  いまの言葉を発しているのは……、  鬼か……、それとも人か……? この言葉にドキッとしました(;´Д`) 特に、疲れてたり、心にゆとりがなくな…
2021/08/13 20:23 退会済み
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