04話 hello, world
しばらく投稿できずすみません。
内容は去年のこの時期には完成してましたが微調整をしていたため遅れました。
やぁ。
俺の名前は髙橋 祐樹。
俺はさっき研究所をでてアリアさんと冒険に出たところだ。
って勢いよく飛び出してきたけど全くどこに行くか考えてなかった。
とりあえずアリアさんに聞いてみよう。
「アリアさん?どこに行くか決めてなかったんだけどどうする?」
「好きにしたら」
好きにしたらって言われてもねぇ……。
とりあえず俺は肩掛けの小さなバッグから地図を取り出した。
「ん~どれにしようかな」
そう思って地図を眺めてみた。
道しかないシンプルな地図を見ていると、鉄道の路線のようなものが描いてあるのに気づいた。
「アリアさん。これって鉄道か?」
「一応」
おぉ鉄道か。
確か前博士が『人類は地下へ逃げて』って言ってたな。
となるとただの鉄道ではなく地下鉄のほうが正しいか。
地下鉄を使えば徒歩より断然早く移動できるな。
「えーと駅は…じゃあとりあえずここに行ってみよう!」
というわけで俺たちは地下鉄の駅に向かってみることにした。
==============================================
それから10分くらい歩いてた。
すると、どこからか金属がぶつかるような音が聞こえてきた。
「ねぇ、アリアさん。さっきからキーン、キーンって音が聞こえるけど何?」
俺は何気なく聞いてみた。
「あっ監視が来た。逃げないと死ぬ」
アリアさんはびっくりした顔をしながら俺に言った。
あまりに突然「死ぬ」と言われてびっくりした俺は大声で言った。
「えっ死ぬ!?」
するとアリアさんが俺の口を押えて、
「声を出すとバレる。急いで逃げるよ」
そう言ってアリアさんは、俺の手を引っ張り来た道を戻った。
そうしたら、少し先の曲がり角から人型の細くて身長が3~4mくらいはあるロボットが現れた。
「ヤバいもう気づかれてたみたい」
と言ってアリアさんはクルッと転回して走り出した。
それからその細長いロボットは既に気づいてたのか俺たちに向かって走ってきた。
「ちょ、やばくね!?」
「避難所はすぐだから間に合う」
と、俺に言った。
だけど見た感じかなり早いからいつ追いつかれてもおかしくないでしょ。
って思った瞬間
「早く入って」
と言って、俺たちは扉を押して中に飛び込んだ。
するとその細長いロボットは、身長が高すぎて入れないのかしばらくすると離れていった。
それで俺はとりあえずアリアさんに
「ふぅなんとか大丈夫って感じだったね」
と言った。
するとアリアさんは
「武器少ないから早く気づいてよかった」
と、落ち着いた表情で言った。
武器か。確かに武器があれば捕まったとしても抵抗できそうだな。
まあ力強そうだから一応って感じなんだろうけど。
っと落ち着いたからあたりを見渡してみた。
パッと見た感じ部屋の中央には昔ながらのベンチがあった。
入り口と反対に「Toilette」と書かれた板が、付けられているドアがある。
そしてその扉の横にATMのような形の機械があり、そこから前に博士が出した充電のケーブルが見えた。
「あの機械はなんなんだ?」
「アレはサイボーグをメンテナンスする機械。ほとんど充電器として使われてるけど」
そんな機械があるのか…
確かに博士が説明してた時に検査用のケーブルと兼用だらねって言ってたしね。
なんとなくどんなふうに使うか確認してみようかな。
というわけでその機械から生えてるケーブルを持って自分の背中に刺して…
挿して…挿して…ってあれ?挿さんない?
俺が自力でさせなくてジタバタしてると
「私が挿すよ」
と言って俺の持ってたケーブルをもって背中に刺してくれた。
するとその機械の画面が映ってなんか色々表示された。
画面にはいろんな項目があり、パッと見わかるのは右上の86%って書いてある乾電池のマークはバッテリーの残量なのだろう。
「この機械はいろんな機能があるけど、主に使うのは、状態を調べる『簡易スキャン』と『フルスキャン』の2つ。じゃあ試しに押して」
とアリアに言われたので、画面にある『簡易スキャン』を押してみた。
そしたらスキャン中って文字と、メーターとパーセンテージが出てきた。
それでよくわからないけど、とりあえず終わるまで待ってみようと思ったら
「『簡易スキャン』と『フルスキャン』の違いは調べる範囲が違うよ。フルは全部調べて簡易は重要な部分だけ」
そうアリアは説明した。
なんだかパソコンみたいだな。
パソコンもウイルススキャンする時、『フル』と『簡易』があったような。
アリアは続けて
「普段は『簡易』でいいけど、監視と戦った後は『フル』がいい」
とさらに説明した。
それって普通はあんまり壊れないから不要ってことなのか?
まあ普通に考えて人体に使うし頑丈に作られてるんだろうな。
例えばペースメーカーが1週間くらいで壊れたら大変なことになるしな。
それから少し待つと、画面に『スキャン完了』と『異常なし』って文字が表示された。
『異常なし』の下には、小さく『詳細』の文字もあった。
おそらく詳細を押すと部品ごとの具体的な数字とかが見れるんだろうな。
俺はこれを見て「特におかしな所はなかったね」と言った。
「その体、今まで使ってなかったし当たり前でしょ」
それに対してアリアは当然のように言った。
まあ新品で異常があった方がおかしいが、たとえ未使用でも時間がたてば劣化する可能性はあるでしょ。
「あっそういえばアリアさん。ところでさっき追いかけてきたロボットは一体何なんだ?」
「アレは私たちが監視って呼んでいるロボットの一種。人を拉致する危険な奴」
「マジか。それで拉致されたらどうなるかわかってるのか?」
「いや、噂はあるけどわからない」
うわぁ。もう少し気づくの遅かったら拉致されてたかもしれないな…
「でもあの型は力は強くないし、抵抗するのは容易。頑張れば私でも倒せる」
「マジかよ。あんなにやばそうなのに倒せるのかよ」
あれで強くないって言ったら強いやつだと何もできずやられるな……。
「まあ銃の弾が少ないから、出来る限り逃げたほうがいいけど」
と言ってアリアさんは、どこからともなくリボルバーを取り出した。
「ちょっ今は撃たないでよ!?」
その銃にビビった俺は思わずそう言った。
「撃つわけないでしょ」
まあ味方だからそうなんだろうけど……。
それにしても、銃について全く知らないからその銃が強いのか弱いのか分からないな。
だけどなんとなく、警察が持ってるような銃のような感じじゃないな。
どちらかと言えば西部劇にでも出てきそうな雰囲気の銃だな。
未来だからもっとハイテクって言うか、なんかこうビームが出るようなSFチックな感じなのかと思ってた。
「それに避難所もあるし」
「そういえばこの避難所ってなんなんだ?」
「あ~説明してなかったね。避難所っていうのは外で監視に襲われた時に避難する施設。非難する人以外にも休憩する人とかが利用するよ。基本は同じだけど、人が多い場所だと備品が壊れてることがあるよ」
なるほど、つまり今の俺たちみたいな状況の人たちが使う施設なんだな。
都合がよすぎる気がするが使えるものは使わせてもらうか。
「じゃあとりあえず、細長いロボットが遠くへ行くのを待つついでに、充電しておくか」
==============================================
それから少し時間がたち、バッテリーの残量が90%までなった。
「充電はとりあえずこれくらいにして、そろそろ行こうか」
俺はそうアリアさんに言った。
まずは、外にいないかどうか確かめるために、扉から顔をちょっと出してみた。
見た感じあの細長いロボットの様子はなく、あの金属がぶつかるような音もなかった。
安全も確認できたし俺とアリアさんは、駅に向かうのを再開した。
それからしばらく歩いてると、今度はパタパタと何かが走ってくる音が聞こえた。
「アリアさん、走ってくる音が聞こえるんだけど」
「これは監視の足音じゃない」
「ということは誰か逃げてるのか?」
「さあ」
何が来るかわからないので俺は少し身構えながら曲がり角に近づいた。
すると角から誰かが角から飛び出し、俺に向かって突進してきた。
俺はよけようとしたが、俺の動きが間に合わずそれにぶつかった。
そして俺はぶつかられた勢いで頭を床に強くうちつけ、いつの間にか意識を失ってしまった。
==============================================
ん、ん~あれ?
なんでまた避難所にいるんだ?
あたりを見渡すとアリアさんがベンチに座っていた。
その横には見たことのない少女が寝ていた。
そしたらアリアさんが俺に気がついて
「あっ起きた」
「ここは一体……」
そう聞くとアリアさんは
「この子とぶつかって気絶したからここまで運んできた」
と、俺に説明してくれた。
そうだったのか。
ところでどうやってアリアさんは運んできたんだ?
普通に考えてふたり一遍に運ぶなんで無理だな。
ということはどっちかを一度放置したまま片方をここまで運んできたのか?
それってあの細長いロボットがくるかもしれないし危ないな。
しかも普通なら抵抗出来るみたいだけど気絶していたら無理だろうし。
ということは結構危ない状況だったんだな……。
襲われなくて良かった……。
「あと二人とも壊れてないかスキャンしたから」
「あっありがとう」
確かにあんだけ強くぶつかったらどっかおかしくなってそうだしな。
飛行機ですらたまに少しの衝撃でプロペラとか天井が外れるからな。
そんな物が壊れなくても電球1つが切れてただけでも事故が起きるし。
まあ壊れてたとしても自力で治せるわけじゃないんだけど。
というわけで結果を見ると、さっきと同じく『異常なし』と表示されていた。
ほっ、どこも壊れてないか。
俺はそれを見て安堵した。
じゃあこのぶつかってきた少女を放置していくわけにはいかないし、一旦意識が戻るまで待ってあげるか。
俺はなんとなくぶつかってきた少女を見てみた。
少女は今の俺よりも小さく、小学生低学年か中学年くらいだ。
白いリブニットに真っ黒のパーカーを着ていて、原色の青で染まったフレアのミニスカートを履いてる。
髪の毛は真っ白で、半球の青いヘッドホンを付けてる。
線がないから無線のタイプか?
そして一番目に付くのは、右目によく厨二病が付けそうな眼帯だ。
白色で四角だから病院の奴って感じだけど。
まあ少し変わってるけど、アリアさんと違って平成の頃でも売ってそうな服装だな。
と、ぶつかってきた少女を観察していると
「あっ祐樹。名前古臭いから偽名考えたら?」
とアリアさんが言ってきた。
「確かに…そうだな」
まだあまり実感はないけど未来なんだよな…
だから祐樹は、俺の感覚で言う○○左衛門とか○○丸くらいに感じるのか。
だからって偽名を考えたらって言われてもなかなか思いつかない。
ん~どうしようか…
見た感じ金髪だし日本人的な名前はないよな。
でもヨーロッパっぽい名前って言っても全く思いつかないな…
あっ昔やってた格ゲーのキャラにエリーってキャラがいたんだけど、
エリーって名前は外国にもいそうだからいいかもしれないな。
とりあえずアリアさんに聞いてみようか。
「アリアさん、エリーってのはどうかな?」
「キミがいいって思えばいいと思う。あとさん付けで呼ぶのはもうやめて」
「え?なんで?呼び捨てにした方が馴れ馴れしい気がするんだが」
「だって戦闘時だと無駄な時間を使う。日頃から使って慣れないと」
そういうものか?
別に『さん』があろうとなかろうとそこまでロスはない気がするが。
英語でミスとかミスターだと長いかもしれないが。
まあヤメレって言われたしこれからアリアさんをアリアって呼ぶか。
なんてやり取りをしていたら、あのぶつかってきた少女が起き上がった。
「う、う~ん。あれ?ここは?」
「キミが角で当たってきて、倒れたから避難所に連れてきた」
アリアさんが説明した。
するとかなり慌てた様子で90°のお辞儀をしながら謝った。
「あっすみませんでした!怪我とかは無かったですか?」
「当たったのは私じゃなくあっち」
と言ってアリアは俺に指さした。
そうしたらさらに慌てた様子で俺に向かって誤った。
「えっと、あっ本当にすみませんでした!お体にケガはないでしょうでございますでしょうか?」
「まあまあ落ち着いて、俺は大丈夫だよ。こっちだってよけきれなかったし。ところで君は怪我はない?」
実際壊れてないし別に怒る必要はないよな。
すると、ぶつかってきた少女は胸をなでおろして
「ふ〜、よかった。あっ私も怪我はなさそうかも」
と言った。
じゃあ落ち着いたみたいだし、ちょっと質問してみようか。
「なぁ。キミの名前は?」
すると忘れてたのかびっくりした顔をして
「あっ私はシロだよ!いろんな所を旅してるよ。ちなみに今は珍しいサイボーグだよ。旧式だけど」
と言った。
サイボーグかということは俺みたいに体が機械なのか。
全く気づかなかったが、言われてみればなんだか作り物のようだ。
「君もスキャンして異常なかったから安心して」
「えっ?あっありがとうございます」
アリアは最初からわかってたのかもうすでにスキャンさせてたみたいだ。
俺は全く気付かなかったがずっとサイボーグを見てるとわかるのか?
と考えていたらシロが聞いてきた。
「あの、あなた方の名前は?」
そういえば言ってなかったな。
相手に名乗ってもらったのにこっちは言わないっておかしいよな。
「じゃあまず俺から自己紹介するよ。俺の名前はエリー。キミと同じサイボーグだね。旧式の」
「次は私。私の名前はアリア・テイラー。普通の人間ね」
シロは俺がサイボーグだと聞いて少し驚いた。
とまあこんな感じで軽く自己紹介を済ませた。
「ところでぶつかってきた時なんで走ってたんだ?」
俺が聞くとシロははっとした様子で言った。
「あっそういえば聞いてくださいよ!私さっき監視に追いかけられてたんですよ!たくさんの監視に追いかけられて本当に死ぬかと思いましたよ」
たくさんの監視か…よくそんな状況で逃げ切れたな。
「まあ、サイボーグなので何も使わなくても数体は倒せますけど」
えっ監視ってそんな1人で数体も倒せるものなのか!?
さっき見た時は1体だでもヤバいって感じたのに。
俺は半信半疑でアリアのほうを向いたら、聞く前に首を横に振った。
「まあこれでも足が速いので逃げ切れたんですよ。でもまだ近くにいるかもしれないから走ってたんですよ。そしたらああなったってわけですよ」
まあとりあえず一通り話は聞いたし、休憩はこれくらいにして駅に向かうとしようかな。
「ねぇアリア。そろそろ向かうか」
「そうね」
「あの、そちらは何でこんな辺鄙な場所にいるんですか?」
俺はそれに対して地図を出して説明した。
「あ~えっと俺たちもいろんな所をフラフラと冒険してるんだ。今はこの地図のこの駅に行ってみようって思ってるよ」
「ねえ!面白そうだから私も一緒についていってもいい?」
シロはなぜか興奮しながら聞いてきた。
「まあ、人数たくさんいた方が安全だろうし俺はいいけどアリアはどう?」
「私はかまわない」
「じゃあシロも一緒に行くか」
というわけでこれからシロも加えて冒険をすることになった。
主人公の偽名はよくある名前集から適当に選びました。(アリアも同じです)
ちなみに決める理由はないと寂しいから適当に考えたため他の作者のキャラとは関係ありません。(調べたら格ゲーではないものの何名かいらっしゃるんですね)
なお実は今回初登場するキャラはこの作品が作られる前に作りました。