第8話 救出(2)
和也視点です
俺は佳祐と離れたあと俺はとりあえず、歩いた
こういうのって基本だろ、散策。
やっぱ外見と同じぐらい中の装飾も凄いな
シャンデリアみたいなやつあるし。
廊下長いし。
というか、この廊下が長いってのが難点なんだよな、ずっと廊下なのに罠がかけられていないし、他に道の無い一本道だから暇なんだ。
散策には不向きだと思うぞ、ここ。
それに、なにかがあったとしたら逃げられることは出来ないけどな。
廊下が長いのに通った跡がぐにゃぐにゃしてるんだ。
最初は驚いたけど当たり前かって思えたかな、逆にこんな感じの罠以外何があったんだって思うわ、あと、道を分からなくする為だろうなっていう感じもあるし、というか委員長の妹の部屋に誘ってる感じがあるかな。
何故だろうか。委員長との約束で妹には危害を加えないって言っていたが妹の方も教祖の駒として働いてるのか?
あ、着いた
考え事をするとすぐに着くな。
ここが一番奥の部屋か、とあるラスボス部屋かってぐらいに扉がデカいな。
こういう時は魔法を使いたいんだが。
とりあえず魔法は使わないで手で開けようかな、なんかあった後で魔法を使えばいいし、無いといいんだがなぁ
俺は手で扉に触った
その直後ピリッとした感覚が襲い手を離した。
なんだか静電気っていうより、それらしきものを通してナニかを減らそうとしている?
…魔力、か?
でも何で減らす必要がある?
中に誰かいるから、とかあると思うけど
たしか委員長の妹には危害は加えないって言ってたし
ここに入るためには魔力を減らさないといけないのかもしれない、魔力のアレルギーとかあるのかも。
とりあえず入ってみるか。
もう1度扉に触れてみると痺れも何も無くなっていた。
何だったんだ。あれ。
気にしない方向で行くか。
そう思い、俺は委員長の妹のいるだろう部屋を開けた。
「え!男の人!?」
委員長の妹とは思えない(色々と失礼だが)可愛らしい声で驚いた声を上げた。
「委員長、あ、違った。芽瑠さんの妹で合ってるか?」
「メルねぇの妹は私以外にはいないよ、それがどうかしたの?というかどうやって扉を開けたの?あの扉には魔力を吸い取って魔力枯渇を起こさせるように開発されてるはずなのに」
「そっか。ん?あの扉なら1回ピリッときただけでなんにも感じなかったぞ?そんな効果があったんだなぁ」
「あったんだなぁって、自分の命が、惜しくないの?早く逃げた方がいいと思うな、教祖がいつ帰ってくるかわかんないし。」
俺は委員長達を助けようとしてることを言おうとしたが、それを遮って話してきた。
「でも、ね、芽瑠姉は助けて欲しいんだ。いつもいつも私を庇ってくれてるメルねぇはね、恩人なの色々な意味で」
「それは…過去の事か?」
ピクリと肩が動く。
あの時言っていた魔法が効いていなかったのか?だとしたらあの事を見てたって訳だが
「な、なんで、知ってるの?あの時のことは教祖と私と芽瑠姉しか」
かなり動揺してるな。
「俺は見てないぞ、記憶を見たんだよ、俺の魔法で」
「き、記憶を?それは芽瑠姉しか出来ないものなんじゃ?」
なんか縋るように見てくるな。
教祖になんかされてるのか?この子。
「想像すればなんでもできる可能性があると思うぞ。それがヒントだ」
「そ、想像でこんなこと出来ないよ」
「いや、実際俺やってるから」
「うん、もう分かったわよ!」
「分かってくれて助かる」
なんかさっきより疲れた顔してるけどこれ、連れ出しても大丈夫かな。
「なぁ、ここの部屋から出たい、か?」
「え?出れるの?」
「なんにも罠がかけられてなかったらな」
「そっか」
そう言って彼女は顔を伏せた。
これはなんかの罠があるな
「なんの罠があるのか分かるのか?」
先程のように肩をピクリとさせ驚いていた。やっぱりなんかあったんだな。
教祖は危害を加えない、とか言ってたが嘘っぽいな。後で記憶を見せてもらった方が良さそうだ
そう考えてる内に落ち着いたのか話してくれた。
まぁ、知らない男に急にそんな事言われてもビビるしかないだろうしな。落ち着くのは大事だよ、俺もまだ落ち着けていない所もあるけどな
「私ね、魔法がかけられてるの」
「魔法が、かけられているって?」
呆れたように俺を見た。ラノベ読んでたら分かるのか?これ。
俺は基本ミステリーしか読まないからなー、こういう感じのネタみたいのには付いていけない。よし、今度ラノベ読んでみよう。
というか、俺の周りって呆れる人多くないか?
いつの間にか呆れてるってパターンが多いがな。
なんでだろう
「…分かんないんだったら、私の記憶を見て?話すより見た方が分かりやすいし、楽だと思うから」
「ん、分かった」
俺は昨日、委員長の事を思い浮かべたように今度は妹の顔を思い浮かべた。
あ、だいぶ眠くなってきたな
これどうにかならないかな、なったらこの魔法を使うの、楽になるんだが。
まぁ、いっか、今の所は大丈夫だし。
俺はそのまま眠りについた。ただ、遠くの方で呼びかける声がしたが気にしない方向でいくことにした。
◇
「ねぇ、寝たの?」
彼が私の記憶を覗くって言った時は驚いたなぁなんだろうとは思ったけどね。
彼がさまよっている間思い出していようかな、このことはあんまり思い出したくなかったけど、ね。
最初に起きそうになったのは誰かの声がしたからだった
これは…
誰かが泣いてる?
「もゔ、わだしのがぞくを、殺ざないで!!!」
あれ、芽瑠姉の声だ。
なんで叫んでるんだろう。今は何故だか目が開けられない
一生懸命やっても出来ない。
諦めよう。それに考えなきゃいけない事もあると思うし
芽瑠姉、お母さんのことブツブツ言ってるな、滅多に泣かない芽瑠姉がこんなことになるなんて本当に珍しい
「芽瑠、妹が起きそうよ、早く黙りなさい」
この声、誰だろう。
昔から私は人の声を覚えられる。
だから話したことや聞いた声の人だとすぐに分かるけどこの人は分からなかった。
あ、目が開けれるっぽい。
この人魔法が使えるのか。
多分私とお母さんは捕まっちゃったんだろうな、でもお母さんはこのことに気づいてたっぽいからなー。
なんとも言えないかも。
芽瑠姉はこのことをよく知らないみたいだったからね。でも、こうなるのは薄々分かってたかな、私は
昔お母さんが軽く話してくれてたと思うんだけど違う受け取り方をしたみたいだね。
芽瑠姉、たまに抜けるから仕方ない、のかな?
その後私は魔法の使える奴が言ってた通りの状態で起きた。
流石、魔法使いさん。こういう感じの演出凄いよ。
あと芽瑠姉も、なんで私に言わなかったのかなー、維持張らないで言えば私も芽瑠姉も今、助かってたのかもしれないのに、ね。
やめとこう。
過去のこと振り返っても意味無いしね、それにもう少しで起きそうだし。
早く芽瑠姉の事、助けてあげてね、そのために私の記憶を見せたんだから。ね
◇
あ、起きた。
一応妹の記憶を見たけどなんか、曖昧だな姉の方と違って。
多分小さい頃のことだったから覚えてないんだろうけど。
「起きたかな?私の記憶を見たんんだから、芽瑠姉のこと、助けてよ?」
あ、なんか、勘違いしてんな、これ。
「ん?委員長の方は俺の友達が助けてくれてると思うぞ?それと、お前のかけられてる魔法って何かわかるか?」
「芽瑠姉、委員長してるんだ。知らなかったや。 んー、私もよくわかんないけど、この部屋から出ちゃダメな気がするの」
「以前出たことはあるか?」
「あるよ、かなり前だけど。昔はね芽瑠姉にも、会えてたんだよね、その時に何度か出してもらった、教祖には秘密にしてあるよ」
ここの館内だったら、安全そうだな、待てよ、ここ壊せばなんとかなるんじゃねーか?
この部屋自体に魔法がかけられていたとしたらこの部屋破壊すればいいし。
何かあったら俺がのんとかするしな。
よし、今後の方針はとりあえず壊す方向にしよう
「なんか、物騒なこと聞こえたよ?」
「ん?あぁすまん、この部屋壊そうかと思ってるんだがいいか?」
「何でそうなったのか分からないけど良いよー、この部屋に思い出なんて無いし。それにこの部屋出られるんだったら嬉しいし」
「それは何より」
俺と彼女は部屋を出て少し辺りを見回した。
「あ、あそこに行かないか?安全そうだし」
「確かに安全そうだけど、良いの?向こう側には芽瑠姉とあなたの友達がいるんでしょう?」
「洋館が半分潰れたぐらいで死なんだろ、多分」
「まぁ、生きてるだろうね、あなたの友達なら。とりあえず行くよー」
「はいよー」
俺は何故か前に行った彼女の指示通り見渡しのいい所まで来た。ここまでの道知ってたのか。納得だな
よし、納得したとこで、潰すか。
「何かなったら言えよ」
「分かったよー」
軽い会話を繰り広げた後
俺はこの洋館のさっきまでいた所が潰れていくのを想像し続けていると、大きな音がなりかなりの速度でガシャンガシャンいってるのが聞こえた。
ようやく潰れたか。
少し疲れはあるけど一般人並の魔力はまだ残ってるだろうな。
よし、これで合流するか。
「凄い…ねぇ」
「ん?」
彼女がこちらを向いて俺の目を見て話しかけた。珍しいなこの子、あんまり目を見て話さない子だから驚いた。
「あの、あのね、」
一生懸命話そうとしてる彼女を無視するかのように佳祐がやって来た。
「和也、お前これやったのか?すぐバレるじゃねーか!?
ん?君が芽瑠さんの妹の美香ちゃんかな、ごめんね、こいつなんか変な事しなかったか?」
「はい、大丈夫ですよ、洋館を潰す以外は」
俺やっちまったみたいだな。
過去に戻れるんだったら俺自身を止めていたよ。
「あと、和也、俺言ったよな?玄関で集合って、なんでこんな所まで来てるんだ?」
「あ」
忘れてた。そっちに行ってないとダメだったみたいだな
人生の選択って難しいな
今回はそんなに大きいやつではないから良かったもののこれが大きい選択だったら酷い目に合ってたかもしれない。
「いや、委員長の妹さんの魔法がもしかしたら部屋にかけられてるのかなって思ってたんだがまだ解けてないみたいだな」
「ちょっと待って!?」
急に委員長が、聞いてきた
「美香に魔法がかけられてるって何?何で?あの事は嘘だったの?」
「んー、どちらとも言えないな。なんにも触れてないけど魔法はかけてある、危害を加えたやつを排除する、的なやつだとこちらとしては有難いがそんな訳ないだろうな」
「私は魔法をかけられてるだけだよ、だから大丈夫だよ芽瑠姉。それにね私秘密にしてたことがあるの」
「秘密?」
「あのね、私お母さんが死んだのを知ってるんだよ、あの時から」
「え?」
「芽瑠姉が秘密にしてることも知ってるよ、私、あの時起きてたの、でも魔法で目が開けられないようになっててね、それでその後もあんまり会ってないから、言えずにいたの、今の機会だから話すね、私はもう大丈夫だよ?それにお母さんが居なくなるのはお母さん自身が話してたし」
「そうだった、の、私は前から美香には知られたくないと思っていたのに、私より先に知ってたのね」
姉としては複雑なんだろうな。俺に兄妹がいないから詳しいことは分からないが、母親が死んだことを秘密にしていたのに既に知っている状態で、妹には魔法がかけられてるのに自分はかけられていないし。
こう考えると妹の負担凄いな。
まぁ、これからなんとでもなるだろ、人生は長いからな。
「とりあえず、家来るか?」
「お前何言ってんだよ。ここら辺で一日過ごすぞ」
「私も佳祐くんに賛成よ、ここら辺で向こうの状態を確認した方が良いと思う」
「私も二人に賛成だな」
とりあえず、3対1でここに留まることが決まったな。
俺の味方はいないらしい




