第九話 暗がり
俺は今、魔法を使っている。委員長の妹、美香の隣で。
魔力が多いからと俺の隣が一番安全だからだとよ、理不尽だと思わないか?
ちなみに、どんな魔法かと言うと、教祖がいつ帰ってきてどこに今いるか、という魔法だ
他のみんなも何かしらやってるんだが委員長の妹の美香だけは、何もしてない、、魔法がまだかけられている今動くのは良くないし。
それに真ん中で伝える役目の人が必要だし。
なんでそれを、俺や他2人がやらなかった、だって?
決まってるだろ、みんな出来なかったからだよ。
委員長は攻撃に特化してるので論外。
佳祐は情報特化なので出来ると思ったができなかった。
佳祐曰く
「魔法の方式知らねぇのに出来る方がおかしいんだよ!!!」
だと。
俺は、一応できたんだぞ?だが、魔力が多すぎるからかほかの生き物の声も拾ってしまい鼓膜が破れるかと思った。
すぐ魔法を解いたので破れなかったけどな
だが彼女、美香だけは上手く使い俺たち4人のパイプを繋げた。
神が降臨したと思ったね、だって俺達って基本1人で行動する奴らの塊だからね、本当良かった。
でもそれが叶わなかったんだよなぁ、俺。
今は1人で黙々と作業出来てるから良いがさっきなんて何度も話しかけられたんだぞ?話しかけられる身になってみてくれよ、コミュ障とかでは決してないが、魔法を想像し続けて更に話すんだぞ?かなりキツかったけど頑張ったぞ?
というか、女子2人っていう空間になることが無かったからな、珍しい体験だ。
これだけはあの2人に感謝したいと思う。
「ねぇ、」
まだ話すことってあるっけ?
「なんだ?」
「芽瑠姉は私の為に何でもしてくれるのかな」
「そりゃ…姉妹だろ?お前らは」
「んー、違う、かな」
「え」
マジかよ。なんか複雑なことになってるような気がする。
「芽瑠姉の本当の妹は教祖なの」
マジかよ
というか、それだと年齢が合わなくねーか?既に成人してると思ったんだが
あ、魔法か。
「芽瑠姉自身も知らない話、というか、忘れてる話だと思うけど、ね。
一応覚えといて、お母さんみたいに予知能力とかは無いけど、勘はいい方だと思ってるから」
んー、なんか複雑な話になってんのな。
どこの家庭もこんな感じ、とかは言えないし、美香は誰の妹なんだ、という不思議な部分もあるがとりあえずは良しとした。
だってこんな話されても俺にはなんの力もない人間だから。
考えることしかできないから。
俺は昔っから幼なじみの2人や母さん達両親に支えられて生きていた。
だが、この姉妹や教祖は自分1人の力で生き抜いて来たのだ。
俺がそれに口出すことは出来ない
今は魔法があるから頼られてるが、これが無くなれば俺はまた人を頼ることになるだろう
このままでも、良いかもしれないな
そう思っていると教祖側に変化があった。
まぁ、帰ってきて自宅が壊れてたらビビるだろーな。それに人質もいないし。
「美香、今ってパイプ繋がってるか?」
「当たり前じゃん、なんか分かったの?」
「あぁ」
俺はとりあえず教祖が行っていることをパイプで話した。
まだ動いてない感じだが教祖が命令をしているので必ず何か動くだろう。
はぁ、眠い。
眠気飛んでくれないかな。
現在は真夜中ということもありかなり暗いし
俺、初めてかもしれないな。こんな時間に外に居るのは
今の季節だから外でも大丈夫だったが夏とか冬めっちゃ寒いと思う
春で良かったよ。
ん?
なんか魔法使ってる、か?
でもなんの魔法だ?今使ってもあんまり効果ないと思ってるんだが
「なぁ、教祖って何特化だ?」
「ん?急に何?教祖は地面とか木とか、そういうまさにエルフって感じの魔法を使うことが多かったと思うよ」
この情報だけだと予測とか何も根拠がないが地震でも起こすつもりのか?
他の奴らもなんか魔語行ってるし。
ここから離れた方が良いな。これは
「逃げるぞ」
俺は美香に繋いで貰ったパイプから逃げることを伝えようとした。
だがそれが危険な道となってしまったようだ。あ
「はぁ?今になってから逃げるの?笑うわ」
俺の後ろには美香ではなく、教祖がいた。
以前見た時と同じような冷たい目でこちらを見てきた
「さようなら、和也くん♪」
そう言った直後、教祖の足元には先程の魔語らしきものが光っていた
あの魔法みたいなのは魔語だったのか。
…魔語って光るもんなのか?
というか、魔法と魔語の違いが分からないな
今度佳祐に、聞いてみよう。あいつ色んな事教えてくれるからな。ドラえ〇んのあのポケットが情報に代わっただけだと思うな、俺は。
とりあえず、バリア張っとくか。委員長みたいにヒビが入らないと良いんだが
え、ちょっと待った。こんなに光ってるのになんで来ないんだよ、俺の以前造った魔語に比べてみるとかなり時間かけてるぞ?
「ふーん、時間をかけてあげてるのにそんな態度なんだ。つまらないわね。これだけ時間をかけているんだし、ね
私特製の素敵な魔法の実験体になってもらおうかしら。あ、でも安心して、一瞬で記憶が飛ぶ魔法になる予定だから。まぁ、どうなるかは分からないけど」
なるほど。
時間をかけると威力が増えるのか、知らなかった
だったらちょっと危ないかもな。
委員長は、かなり早く攻撃してきたからヒビだけということもある。
それに教祖だから、な
何が起こるか分からない。
他3人がちょっと心配になってきたので少し遠くて使いにくいがバリア張っとくか
お、魔語の光がようやく収まったか
「 え?
なんで、なんで効かないのよ!?」
あれ、攻撃したのか?
ヒビもつかなかったな
かなり時間かけてたから一枚目、ヒビが入ると思ったんだが…
ちなみにバリアは三重構造で3、2、1、とどんどん強い力で造ったので俺はかなり安全だと思う。
あと、佳祐から別れる前に聞いたことなんだが魔力量が多いと魔法の力も強くなるらしい。
魔力多いし想像で魔法を造るってほんとチートだよなって言いながら遠い目をしてたけど、知らん。
いつの間にか付いていたものだからな。
「私は!私は教祖なのよ!?壊れないものなんてないじゃない!?」
なんか、変な事言ってんな。
「教祖だから、なんだよ。壊れないものなんて沢山あるだろ」
「ちがう、、違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う私は絶対に壊す!壊すのよ!!」
なんか、魔力暴走した感じになってるんだな。
というか、なんだ、あれ
教祖の周りに変な黒いのがくっついて離れない
「私は壊す、わたしはこわす、わたしハこわす
わたしはこわす
わたしはコワス
ワタシハコワス」
そう言った瞬間俺のバリアが割る音がした。




