STORY:07
こんにちはこんばんは、又はお早うございます毎度お馴染み鏡弥です。
読者の皆様も私の名前になれてきた頃ではないかと思うのですが・・・え?何?「読者」とか禁句?おっといけねぇ私としたことが。
とまあ今のは華麗にスルーの方向でお願いします鏡弥です(あれ?2回目かなこれ)
とりあえず、そんなことはどうだって良いんです。とりあえずこの状況さえどうにかなれば。
「鏡弥!私は海に行きたいです海に!!」
「何言ってるの?僕は映画見に行きたいって言ったでしょ?刺すよ?」
「えーオレは買い物行きたいんだけどー」
「だから私は海に「うるさい黙れ僕は映画見に行きたいって言ってんだろうが分かんねぇのかカス」
「えええええ!皆我侭すぎんだろうが鏡弥困ってんだろうがっていうかルイ黒ォ!!」
・・・私は問いたい。この人たちは何を考えているのか。
私が一言「どっか行こうぜ!」と男前に言うとこんな言い合いが始まった。
ていうかルイがこれまでにない程黒いんだけどどうした。それが本性?いつものまあ可愛らしい口調はどこ行ったよ!
ついでに言っておくけど海とか行きたいってお前、私車運転出来ないよ?
しかも映画ってお前、映画館なら近くにあるけど金どうすんだよ。私持ちか、そうとしか考えられないよな。お前らのせいでどんだけ金使ってると思ってんだ?こんちくしょうめ。
あとレイン、買い物行きたいって金使わせる気満々だなあオイィィィ!!
そしてクレイ、ありがとうもう君のその優しさだけで充分さ、お姉さんは。(いつから私はこんなでっかい兄弟もったんだ)
「・・・あのさ皆「僕は映画に行きたいの。分かってる?」
「だから私は海に行きたいんです!ルイだって暑いでしょう!?」
「クーラーついてるから暑くないよ」
「オレは買い物行きたいしさー」
「もうお前らちょっと黙れェェ!!俺はツッコミに疲れたぞお前ェェェ!!」
いかん、コレはもう収拾のつかない事になってしまったようだ。
ということは誰かの意見を通さないといけない。
でも誰の?いやあ、そんなの決まってる。魔王様のだ。あ、いや、ミヅキさんは魔王を名乗ってるけどそうじゃなくて、この場合腹黒大魔王ね。
ていうか珍しくミヅキさんがルイに抵抗してるな。後で絶対あの人トラウマが一つ増えるだろうに。合掌。
「あのー!ちょっと良いですかーッ!」
声を張り上げて言うと、いや、張り上げるっていうかむしろ叫んだ。
そしたらさすがに皆も言い争いをやめてこっちを向く。ルイの笑顔が黒い。私は100のダメージをくらった。でも大丈夫、まだ生きてる。だって私のHPは700が最高値だから!ちなみにレベルは10か8あたり。曖昧なのは仕方ない。アドリブだ。
「あの、じゃあ映画に行こう。うん、そうしよう」
「ふふっ、君もたまには役に立つんだね」
「えー私は海に行きたいんですけど!」
「君は黙ってなよ」
「オレ買い物行きたい!」
「あああああ!これ俺もうノイローゼなるんじゃねぇか!ツッコミノイローゼ!そのうち飛び降りるんじゃねえか!?ツッコミノイローゼでな!!」
「・・・・・・・・・はあ」
結局このパターンか、とため息をついた。。っていうかクレイが壊れた。とうとう壊れた。ついにやってしまった。ツッコミノイローゼ。
つーか私はどうしたら良いのか分からずとりあえずどこかに行くことは決定事項なのだろうから、鞄を持ってきて必要なものをつめこんだ。
そして未だに言い争いを続けている四人を見てまた一つため息をついて、すぅっと息を吸い込む。
「アンタたち静かにしないと夕飯抜きなんだから!!」
「「「「・・・・・・・・・」」」」
しーん、という効果音が一番ぴったりだろう、という位に四人は一斉に静まった。
お前ら始めっからそうしとけよ、ばか、とも思うけどもそんなこと口に出したら後々大魔王になにをされるか分からないのでやめておく。
「とりあえず、映画見て、そのあと買い物行こう。そしたらルイもレインも満足でしょ。
あー・・・海は今度行こう」
どうやら疲れるお出かけになりそうだ。
ていうか私ってこういうキャラだっけ。もっとはっちゃけてなかった?おいおいどうなってんだよ、もう。どっちかというと他人を振り回す奴だったでしょうが。
本当に疲れるお出かけだなあこりゃ。