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ある子猫の回想  作者: 東風
19/24

2歳(春の巻)

大分間が開いてしまいました。

遅れて防止訳ありません。

その上、話がいつもより短い・・・・・。

すみません。

 新年早々、トモさんの入院から始まった北の家族と猫達です。


 トモさんが緊急入院で遠くの病院にマサさんと向かい、その後、ノンちゃんが入院に必要なものを持って家を出ました。

 こんな時は車が2台有ると助かりますね。

 ノンちゃんにはイッちゃんが一緒について行きましたが、相変わらずユキくんはマイペースで、一人家に残っています。


 新年始まって直ぐの4日ですが、昨年から続くドタバタは留まるところを知らないようです。


 ユキくんがテレビゲームにも飽きて、僕のお腹もすいてきた夕方になって、ノンちゃんとイッちゃんが帰ってきました。

 その後、マサさんが帰ってきたのはすっかり暗くなってしばらくしてからでした。

 もう、他のみんなは夕ご飯を終わって、のんびりテレビタイムを過ごしています。

 マサさんもようやく晩ご飯が食べられるようで、ノンちゃんが色々温め直してくれます。


「やれやれ。やっと新年が迎えられたと思ったら、早速これだからな。トモさんはまた貧血が悪くなっていたようなので、少しの間、輸血で様子を見るそうだよ。たぶん一週間程度で帰ってこれるんじゃないかな?」


 マサさんがイッちゃん達に話しています。

 最近トモさんの唇が白くなってきたと思ったら、又具合が悪くなっていたんですね。

 普段から朝も遅いし、テレビの前でねている事が多いから、気がつきませんでした。


「アヤお母さん。お母さんはトモさんの具合が悪いのに気がついていましたか?」


「少しおかしいかなって思ったけど、こんなに悪いとは思わなかったよ。たぶん、トマトなら気がついていたと思うけどね。」


 トマト伯父さんは、普段ほとんどトモさんの側にいる事はありません。

 少し離れた所にいて、一人で寝ているか、そばにネズミ叔父さんが避難してきて寝ているくらいです。

 でも、トモさんの具合が悪い時は、必ずトモさんの側に寄り添って、トモさんを励ましています。

 きっと、離れていてもいつもトモさんを見ているのでしょう。

 そういえば、年末から年が明けて今日まで、トモさんの側にはいつもトマト伯父さんがいました。

 やっぱり、トマト叔父さんにはトモさんの具合が悪いのが判ったのでしょうね。


 その後は、いつも通り、マサさんがトモさんのお見舞いで毎日仕事帰りに病院に行って、その間はイッちゃんとノンちゃんが家の中の事を片付けていきます。

 二人とも仕事がありますが、その辺はうまく調整しているようです。

 それに対して、ユキくんは学校から帰ってくると、相変わらずテレビとゲームと少しの勉強といった感じで、良いか悪いかは別としてこの家ではよく見る光景です。

 でも、マサさんも体の具合が良いわけではないので、無理はしないでほしいと思いました。


 入院から一週間がたつと、予定通りトモさんが退院してきました。

 トマト叔父さんはトモさんが帰って来た時にチラッとトモさんを見ただけで、そのままいつもの所で寝ていました。

 顔色も良いようですし、多分、もう大丈夫という事なのでしょう。

 何とか無事に済んで本当に良かったと思いました。



 やがて、1月も終わり、節分の豆まきが過ぎて小さなおひな様が飾られるようになると、積もっていた雪がだんだん溶けてきて、毎日のように降っていた雪もほとんど降らなくなって来ました。

 吹く風も冷たい北風が少なくなって、お日様の光も暖かく感じられるようになって来る頃、僕にとって2回目の春が来ました。


 家の中ではユキくんだけが学校の春休みでゴロゴロしていますが、他の人たちはお仕事で忙しそうに動き回っています。

 ユキくんは今年から中学校の3年生になるそうです。

 この前、新しい勉強の本を学校から持ってきたので、マサさんが面白そうに読んでいました。

 マサさんが中学校に行っていた頃とは、ずいぶん違うそうですが、僕にはさっぱり判りません。

 でも、マサさんが楽しんで読んでいる本なのに、ユキくんは全然読もうとはしません。

 反対だったら良かったのでしょうが、不思議な感じです。

 夜中にマサさんとトモさんが話していた所では、今一番のマサさんの悩みはユキくんがどこの高校に入れるかという事でしたが。


 そして、4月に入ってユキくんの新学期が始まる前に僕の2回目の誕生日がきました。

 去年はマサさんが入院して死にそうになって、どうなるかと思いましたが、こうやってみんなで僕の誕生日をお祝いしてくれるのを見ると、本当に嬉しくなります。

 今年もマサさんやトモさん、イッちゃん達みんなから、沢山美味しい物を貰って、お腹いっぱい食べさせて貰いました。

 最初は首輪が良いかとか、昼寝のしやすい座布団が良いかなんてみんなで話していましたが、僕のお腹を見るとなぜか食べ物に変わってしまったようです。

 確かに首輪やお布団よりもご飯の方が嬉しくなりますが・・・。

7月の終わりに家で作業中、脚立から落ちて腰と背中を強打しました。

病院で見て貰ったら、腰回りの筋を痛めていて、動くと攣るようです。

そのうえCTで調べたら背骨も折れているようで、2ヶ月以上掛かるようです。

困ったものですね。

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